240.バカとつき合うな 堀江貴文、西野亮廣

いきなりで悪いけど、はっきり言います。 環境や付き合う人間を選べないと考えてしまうのは、バカの思考です。

 

単に情報を持っていないことにすぎない。情報がないから、想像力もないんです。   情報を取りにいくことに消極的で、運任せで、その結果、想像力がない人。 ぼくはそういう人を、バカと呼び

 

ぼくの物事の進め方は、群れるよりもひとりの道、孤独な道を選べ、そのほうが得だということ。それに尽きます。 「孤独のススメ」というのは、これまでもいろんな人が何度も言ってきています。 そのひとりは堀江さん。意見は同じです。 ぼくは別に新しいことを言っていませ

 

「いやいや堀江さん。学歴は関係ない、やりたいことをあれもこれもやれっていうけど、それで成功できるのはあなたが非凡な天才だからでしょう。  私たちみたいな凡人は、ちゃんと学校を卒業して、会社に就職して、ひとつの仕事を一生勤め上げるしかないんです。それがどんなに平凡でも」  まったくわかってない。 完全に真逆 です。  

 

ひとつの仕事で一生を生き抜くなんて、天才にしかできない生き方

 

そんなストイックな生き方ができる人自体、何万人にひとりでしょう。圧倒的に非凡。 凡人のぼくには無理

 

つまり、 これがぼくの成り立ちです。ぼくのスペックは、実業家、プログラマー、ロケット開発者、著述家、服役経験者……とにかくたくさんです。  個別の能力それぞれで言えば、ぼくより優れた人なんていくらでもいます。でも、ぼくと同じだけ、能力や肩書きを同時に持つ人は、日本にはゼロでしょ

 

だからぼくは、電話はいっさいとらない。簡単に他人に電話をかけるという時点で、 そいつは他人の時間を奪っていることに無自覚なバカということ。そんな人間とは仕事をしたくありません。

 

あなたが本当にやりたいことをやって、自分の時間を生きていたら、それにふさわしい「自分の人間関係」は、自然とできてくるものです。もっとも、自分の時間を生きている人に、孤独を恐れている人なんて見たことがないですけどね。西野くんなんて明らかにそうでしょ。 でもそういう人にかぎって、その人を慕う仲間に囲まれて

 

落合くんは、「近代を脱せよ」 といつも言っています。  それになぞらえるなら、ぼくは、「過去~現在~未来」という近代の時間イメージを捨てる ことをオススメしたい。  過去や未来という 概念 は、人間がもともと生まれ持っていたものではありません。子どもを見てください。熱心に現在だけを生きているでしょ?   子どものように、真の現在を生きてください。それも、熱心

 

ただ、そういう姿を見ていて思うのは……子どものように純真なんですけど、それがある意味、子どものときにできなかったことを取り返しているようにも見えるんですよね。これは本人を目の前にしたらさすがに言い

ことです

 

自分自身が、社会によって、時間を無駄に奪われたという実感が強いんだと思います。だからこそ、後続の若者を同じようにさせたくない、気づいてほしい。その一心で、既存のシステムの批判を繰り返しているんじゃないかと思い

 

ぼくは宗教が嫌いです。  以前ぼくは「すべての宗教は危険である」とツイートして炎上しました。いまでも考えは変わらないし、 みなさんにはすべての宗教は警戒してほしいと思っています。  その最大の理由は、実は本書の中で西野くんが書いてくれています。「

 

の善意を疑わないバカ」。西野くんが書いている通り、 善や正義は恐ろしい。それは必ず思考停止を生むから。宗教は、善や正義を作り出すものです。そして思考停止が生まれ、場合によっては暴力さえをも肯定してしまう。歴史が証明している通り

 

なので、最新の技術を活用する一方で、 自分の身体で起こっていること を鋭敏に観察していかなきゃとも思っているんですね。  非科学的なことを言うようだけど、 やっぱ、タモリさんは直接会うと、身体からオーラが出ているんです。オカルトは警戒しなきゃいけないんです

 

そういうものの本質を知っていきたいです

 

堀江さんのツイッターの炎上は、大体が「おせっかい」です。  その文面から聞こえてくるのは、いつもこれです。 「諦めるなよ。その問題は、チョット勉強して、チョット工夫して、チョット踏み出せば、突破できるから」  堀江さんもぼくも、見たいんですよ。  面白い未来を。  だからこうして、

 

 

239.根本陸夫伝 プロ野球のすべてを知っていた男 高橋安幸

叩かれ、教訓をもらった。 「まず言われたのは『プロになったとしても、いちばん大事なのは社会人として立派になるのがなによりで、野球は二の次だ』という

 

「はじめに言われた『野球選手である前に、ひとりの人間として、社会人として立派になれ』という言葉です。最初は半信半疑なところもあって、『社会人って、自分はもうプロで金を稼げているから社会人じゃないか』と思ったり。でもそれは違っていて、社会のなかでしっかり生きていける人間

 

なさいと。野球を辞めて社会に出ていったときに恥ずかしくないように、立ち居振る舞いも、生きていく 術 も覚えていかなきゃいけないと。 歳 を重ねるごとに、その意味の深さは自分でも理解してきたつもりですし、まだすべて理解しているとは思わないですけど、指導者という立場になって、より深く、重く感じられるようになってい

 

ただ、田代さんが辞任されたあと、楽天本社の株が2500円から1500円まで下がったんです。そういうことが起きるわけですよ、日本の社会は。だから大げさに言えば、僕は本社まで守りたくて辞めたんです。もちろん、チームの結果が出ないのに、のうのうと続ける気はなかったし、自分が辞めることで、コーチ、選手のダメだったものを水に流せるのなら潔く身を引こう

 

「今の日本球界で本当のGMになり得るのは、西武球団シニアディレクターの渡辺久信さんぐらいでしょう。選手として実績がある上に、他球団、他国での経験もあり、二軍の指導者から一軍監督になって結果も出しています。そしてなにより、根本のオヤジと同じく人望があって、人脈もありますから」

 

渡辺は 13 年オフから編成の仕事に就いた。肩書きは別にして、根本の〝遺伝子〟として期待が

 

「当時、ヤンキースのマイナーに『将来の4番候補』と言われている若手がいたんですけど、コーチは彼のバッティングをただ見ているだけなんです。なにをしているんだろうと思って、通訳を連れて聞きに行ったら、『アイツはオレが面倒を見てる。だけど、今はバッティングがおかしい』と言うんです。『おかしいのなら、すぐに行って直してやりなよ』と僕が言ったら、『ダメだ。今にアイツは、オレのところに助けを求めに来る。そのときに、アイツが理解しやすいように、今は彼にかける言葉を探しているところなんだ』と。『ここがおかしい』と言うのではなく、『ここをこうしたら

だ』という言葉を探してたんです

 

関根は帰国後、現地で経験したことをすべて根本に話した。その貴重な経験談がもとになったのかどうかは定かではないが、この巡回コーチの話は、監督・根本が新任のコーチを教育するときに、決まって伝えていた言葉を想起させる。特に、ファームの若手や新人を指導するコーチに対して命じていた、「なにも言わずに選手を見ておけ」という言葉である。親友である関根からの生きた情報だけに、対話のなかで吸収したものはあったのだろう。  そんなふたりが、4年後、再び同じユニフォームを着ることに

 

だから、弱小といわれるチームでも、浩二と衣笠みたいに楽しみな若手がいると、監督やコーチは夢を持てます。ただ夢を持つんじゃなくて、これでこうチームが組み立つなと、考えられる材料があるってこと

 

かく言う関根も、意図的ではないにせよ、根本と同様の「結果」を出している。 89 年限りでヤクルト監督を退任したあと、野村克也が監督に就任。チームは 92 年にリーグ優勝、 93 年に日本一となった。大黒柱を育てつつ、着々と勝つための土台作りをしていたのが関根だった、と言えるのではないか。 「それで僕も助かったところはあるんだけどね(笑)。ただ、勝負の監督、育成の監督という違いはあると思う。両方できれば本当の名監督だけれども、広岡、森ちゃん(森祇晶)、ノムさんなんかは勝負の監督。僕と根本みたいなのは育成の監督。だから巨人みたいに優勝する戦力を持ったら、オタオタしちゃうだろうね。大変だと思うもの、負けが許されないっていうのは」

 

しかし、それ以上に土井が忘れられないのは、根本の鉄拳だという。あるとき、根本はこう言って土井を叱った。 「ゲーム前は胃袋を空っぽにするぐらいじゃないと、脳に鮮明なものが出てこない!」  バットのグリップエンドでコーンと頭を叩かれ

 

「昔の人は『腹が減っては戦ができぬ』ということわざ通り、ゲーム前に

食べていたんです。僕も『そういうもんか』と思って丼飯を食べていたら、『お前、そんなことしてどうなると思ってんだ!』と根本さんに怒られて。殴り飛ばされるのもしょっちゅうでした

 

それにしても、今から半世紀以上前の日本球界に「脳」という言葉を使い、コンディショニング面も指導する人材がいた事実に驚かされる。土井は「それだけ先見の明があった人」と言うが、根本は1966年限りで近鉄を退団。 奇しくも、土井が初めて4番に固定された年だっ

 

とにかく「勉強しろ!」が口ぐせだった。事あるごとに「社会勉強しろ」「野球の勉強をしろ」と繰り返した。土井にとって、根本が発したこの言葉が特に印象に残っているという。 「社会勉強して大人になっとるか? 大人の考えにならんことには、いくら野球を考えてやろうとしたって無理だ。もっと大人になれ。一般常識人になれ。野球バカじゃダメなん

 

そのなかで一部の野球評論家は、「元はパ・リーグのドン尻チーム近鉄のコーチに何ができるか」と言って嘲笑した。口を開けば〝べらんめえ調〟で、一見、いい加減な人間に見える根本の一面だけを取り上げれば、そう評されても仕方なかった。  しかし、実際には知識欲旺盛で、経営からコンピュータ関係、文学と、あらゆるジャンルの書物を読んでいた根本は、当時、こう語っていた。 「私はいろんな人と付き合う。だから話題も幅が広い。こっちがいろんなものを読んで知識を持っていなければ、話にならない

 

クラウン球団が西武に買収されるとき、ライオンズ生え抜きの選手は全 63 人が在籍していた。それがどんどん減って2年後の 80 年には 12 人になるのだが、 78 年オフには9人が他球団に移籍している。西武の監督兼任GM

 

チーム作りに邁進した根本は、当時の野球雑誌のインタビューでこう言い切っていた。 「僕とすれば、ひとつのものが生まれる、新しく作る、というときには、『徐々に変わるのは不可能なんだ』という考え方なんです。やっぱり、極端に変えることによって変わるんだと思うし、極端に変わる方法として何があるかといえば、まず人ですね。人を入れ替えることによって、自然に雰囲気を変えることができる。極端にそれをやるためには、入れ替えるのは主力でなければいけ

 

野村克也 〈テスト生として球界に入った男です。翌年はずっと二軍暮らし。3年目に一軍にはい上がって、キャッチャーという故障の多いポジションにいながら、あの活躍です。8年間、監督もやりました。そこまで行った男が、また一選手にもどって、〝ボロボロになるまでやりたい〟という。  かつて日本の野球史に、これほど徹底して野球に取り組んだ男がいたでしょうか。自分が出した結果の前で、あれほど素直になれた選手がいた

 

うか。  西武は新しく生まれたばかりのチームです。プロ野球の何たるかを知らない新人を、どんどん獲得しなくちゃいけない。そんなとき、野村君が何も言わなくてもいい。新しい人たちと同居し、行動をともにしてくれるだけでいいんです。  若い子たちの、おのおのの感受性が野村君から何か学び取ってくれればいい。だから、野村君のいるうちに、もっともっと多く若手を獲りたい。それが僕の本音です〉  この

 

「言うなれば、根本陸夫広岡達朗の二人三脚。僕はその歩みによって、西武野球の基盤が作られたんだと思っています。根本さんは大きな器の人生設計、人間教育を考える人で、広岡さんはひたすら選手の技術を高めて勝つ野球を実践する人でした。僕の野球人生において、このふたりの野球人との出会いはとても大きな力になりました」  自分にとってどちらも欠かせない

 

人がする評価というのは、ときとして、窮屈なもんだ。大人というのは、そういう窮屈さを感じながら生きていくものなんだ。枠があって、制約があって、窮屈さを感じていくのが大人の社会。たぶん、お前はそれが嫌で、居心地悪いって言っているかもわからない。オレはお前の気持ちがわからんわけでもないけど、その考えはまだ幼いな。これからは、大人の考えを持って取り組んだらどう

 

「そうだなあ。野球人は温室の中に入っているから、外が暑いのか寒いのか、どんな風が吹いているのか、わかんねえだろ。シーズンオフはお前の同級生、仲間と一緒にメシを食え。お前の仲間は時代とともに生きていて、

 

どんな天気なのか、どんな風が吹いているのか、そうしたことをよくわかってるはずだから、たくさん話をしてこい」  

 

「要は、野球バカじゃダメなんだぞと。スーツを着て人と会う場に行ったら、野球とは違った視点で自分を見つめられるし、社会を見つめられる。そうやって、いろんなことを知りなさい、一般常識を知りなさい、社会の

 

知らないといかんのだ、ということをオヤジは言いたかったんじゃないですかね。でも、当時の自分は、まだ若すぎてわからなかった。時代を経て、オヤジから伝えられた言葉がだんだんと理解できて、何かあるたびに、ビクッ、ビクッと気づかされるようになりました」  その

 

「今、僕がいろいろな場で指導できるのも、常にオヤジに進むべき道を示してもらってきたからです。道を示されるときの言葉には必ず、『野球がちょっとぐらいうまくてなんぼのもんじゃい』という教訓が含まれてました。そして、野球を通じていかに自己の人間形成をするかなんだと常に言われていました。僕もその考えを伝え残していきたいですし、薫陶を受けたみんなにもそうであってほしいなと、強く思います

 

いざ西武に入団すると、他球団から移籍してきた実績十分のベテラン勢が目立っていた。トレードで加入した田淵幸一古沢憲司山崎裕之に加え、 44 歳になる野村克也もい

 

「自分がプロに入ったとき、すでに 25 歳でした。あの頃は今と違って、 35、 36 歳ぐらいで現役を終えたら『よくやった』と言われた時代。だから根本さんには『お前は 10 年間現役をやって、そのあとは指導者になれ』と言われていたんです。本当に現役生活は 10 年間で終わり、根本さんに言われた通り、すぐにコーチをすることになりました。しかも根本さんには、『 50 歳を過ぎたらネクタイを締めて、編成に入れ。チーム作りをしろ』っていう道筋まで立てられていたん

 

その後、落合が現役を引退し、評論家としてダイエーのキャンプを見に行ったとき、根本にこう話しかけられた。

 

「西武に森っていうのがいるだろ? あの野郎、面白いぞ。お前みたいなヤツが使うと結構、面白いと思うぞ」  すなわち、未来の「落合監督」に森を推薦したのが根本だったの

 

中日での森は、参謀として8年間、落合を支えた。チームはAクラスの

ピンク色のハイライト | 位置: 2,278
を守り続け、4度のリーグ優勝、1度の日本一を達成し、指導者として確固たる実績が作られた。そのなかでコーチングスタッフには、小林誠二( 05 年~ 11 年)、辻発彦( 07 年~ 11 年、 14 年~ 16 年)、奈良原浩( 07 年~ 11 年)、笘篠誠治( 08 年~ 11 年)と、西武時代の同僚たちが加わっていった。じつは、森が直に呼び寄せた人材だっ

 

根本の思い出を語り合える野球人のことを、森は「根本一家」と表現する。語り合うこと自体、嬉しいのだという。 「今も野球界のいろんなところで根本一家が残ってる。大事なことは、根本さんをはじめ昔の人というのはすごくいいものを残されていて、それをオレたちがうまく利用するというか、しっかりと伝えて野球界に残していかなきゃいけないってこと。『そんなものダメだ。もう古い』って言う人はそれ

いい。でも、古いものがまた生きてくるときが必ずくると思うん

 

堤のもとに身売り話が来て、 急遽、クラウン球団を買うことになったのは 78 年の夏。買収に当たっては、まず西武が所有していた大洋ホエールズの株を売却する必要があった。球団運営と試合の公正を保つため、複数の球団の経営に携わることは野球協約で禁じられているためだ。

 

売却先はニッポン放送とTBSで、3億円で取得した株は十数億円になり、これがクラウン球団を買収する資金となっ

 

「甲子園のネット裏で巨人のスカウトたちを見たとき、『これは幼稚園か?』と思ってしまいました。スカウト部長に連れられて、みんなひとつに集まって、行儀よく見ていたからです。私は編成本部の人間として、『みっともないから、やめてくれ』と言わせてもらいました。なにしろ、西武のスカウトはバラバラです。外野から見る人もいれば、一塁側から見る人もいる。みんなそれぞれの場所から見ているんです。そもそも、選手の見方はそれぞれ違っていいわけです。みんながみんな、同じ角度から見ていたら得られる情報は少なくなる。だから当時、西武はドラフトがうまかったん

 

「そのときの根本さんの言い分は、『記者すべてが情報を分け合っていたら、野球を見る目が養えない』というものです。とにかくあの人は、みんなで一緒に、というのがダメ。『他と同じことを書くな!』というひと言

 

記者の私にとって、いちばん印象に残る言葉です。スカウトに対してもそうですよね。『絶対につるんで見るな。ひとりで見ろ!』と命じていましたから。あれは、見識があるんですよね」   80 歳

 

「毎日、毎日、球数を投げていくうちに、余計なものがどんどん削れていって、自分の体に合ったフォームになっていった。だから、300球投げても耐えられたんだと思います。あとはバッターに対して投げることで、ちょっとした変化でも打ち損じたりするのがわかる。バッターの反応を見ると、ああ、こんなときに打ち取れるんだ、というふうにすごく勉強になったんです。それから先は、ベテランになっても、調子悪くなったらずっとバッティングピッチャーをしていました

 

「お前はなにを考えてんだ? 試合で緊張するのは当たり前だ。誰だって、緊張するものなんだ。それをなぜお前は隠そうとする? 緊張して、青い顔して投げていたって、アウトを取った人間の勝ちなんだ。緊張してもいいからアウトを取って、チェンジになって帰ってくればいいんだよ」  緊張を隠そうとして強がるのは、下手に労力を使うのに等しい。そんなことに労力を使うのではなく、アウトを取るために全力になる。緊張している自分に正直に向き合い、アウトを取るために全力になっていくと、勝手に緊張が消えていく。後々、下柳はマウンド上でそのことを実感し

 

「ベテランになってからも、ピッチャーはマウンドに上がるまでは緊張するものなんですよ。でも、若い子にすれば、オレなんかは見た目的にもそう見えるんでしょうね。よく『緊張しないんですか?』って言われました。

 

オヤジの教えを思い出して、『するに決まっとるやないか。めちゃめちゃ緊張するわい。緊張せん奴がいたら会ってみたいわ』って話をするようにしてました」

 

常に野球のことしか考えていない様子で、野球に対する情熱がみなぎっていた根本のことを、下柳は「不死身だ」と思っていた。根本が逝去したときは、「あのオヤジも死ぬんや」と思ったという。それから 15 年以上が経った今も、怒鳴られ、叱られ、諭された記憶は鮮明に残る。 「オヤジに言われた、野球に役立ついろいろなこと。これは現役のときにずっと頭の中にあって、今でも頭の中に残っています。だから、オレがもし指導者になったとしたら、オヤジに言われたことをまた言うんだろうし、いつか、オヤジみたいな野球人になりたい。オレはそう思ってい

 

今後は、やる側からやらせる側、サポートする側になる。そのためには今まで以上に見聞を広げ、様々な角度から自分を見つめることが大事になる。ならば、パソコンを使って仕事をはかどらせて、より人に役立つ人間にならなきゃいけない。 「きっと根本さんはそう伝えたかったんだろうな、と受け取りました。ただ、もうひとつ『これからはパソコンでモノが買える時代になるからな』と言われたんです。この言葉は僕には受け取りようがなかった。今では当たり前のことですけど、当時は想像もできませんでした。イマジネーション能力が人とは違うのか、そうした将来的な情報を手に入れられるほどの

を持っておられたのか。そこは定かではありませんが、とにかく『モノが違う』という方でし

 

「組織っていうのは、常々、窮屈なものなんだ。窮屈ななかで、どれだけ仕事できるか、能力を発揮できるかを問われているんだ。そこでしっかり

 

をする者こそ、本当のプロの仕事人であって、窮屈さのあまり仕事ができないとなったら、それはアマチュアなんだよ」  また、

 

初対面で小学生だった馬目の長男は、 30 代になっても可愛がられた。根本家からは年賀状が毎年届き、贈られたスター選手たちのサインと根本自筆の色紙は馬目家の宝物になった。色紙にはこう書かれている。  現在を尽さずして 未来への到達は 有り得ない 根本陸夫    こうした個人、個人との付き合いの積み重ねと広がりが、日本全国に約6000人といわれた〝根本人脈〟を生んだのではないか。付き合いのなかには、きっといくつもの常識を超えた行動、普通とは違う行動があったはずで

 

根本家に招かれ、隆子の手料理を食べていた工藤公康大久保博元、いずれも監督を務めるだけの野球人になった。手料理のなかで工藤が敬遠し、大久保はおいしく食べた牛乳入りのすき焼きを、穣介は「それが当たり前」と思って食べてい

 

「なんにも変わりません、やっぱり。いいことがあったからといって、根本の気持ちがピーンと上がることはなかったです」  妻から見て、一貫して、感情の起伏というものが感じられない夫だった。息子から見てもそれはまったく同感だった。家で夕食後、寝転がってテレビに向かい、チャンバラ時代劇を 観 ているのが最も父らしい姿と思っていた。 「目的、目標としていたものが違っていたんでしょうね。別に父は稼ぎたい人ではなかったので。納税者番付にしても、税金の払い方を知らなかっただけで(

 

あらゆる手を尽くして常勝チームを作り、その結果として稼げても、稼ぐことが目的、目標ではなかった。とすれば、結果ではなくプロセスそのものに根本の目的、目標があったということになるのだろうか。

 

そのようにして西武、ダイエーで根本に指導された選手の多くが、現役引退後、各球団で監督・コーチになった。2015年にはソフトバンク工藤公康オリックス森脇浩司、ロッテ・伊東勤、西武・田辺徳雄楽天大久保博元と、パ・リーグ監督全6人中5人が根本に薫陶を受けている、という現象も起きた。結果が出なければ任を解かれるのが監督業ゆえ、 16 年は6人中3人となったものの、これは「今の野球界が〝根本遺産〟を必要としている証ではないか」と思え

 

 

238.思考の整理学 外山滋比古

もちろん例外はあるけれども、一般に、学校教育を受けた期間が長ければ長いほど、自力飛翔の能力は低下する。グライダーでうまく飛べるのに、危ない飛行機になりたくないのは当り前であろ

 

こどもというものは実に創造的である。たいていのこどもは労せずして

であり、小発明家である。ところが、学校で知識を与えられるにつれて、散文的になり、人まねがうまくなる。昔の芸術家が学校教育を警戒したのは、たんなる感情論ではなかったと思われる。飛行機を作ろうとしているのに、グライダー学校にいつまでもグズグズしていてはいけないのははっきりして

 

いまでも、プロの棋士たちの間に、中学校までが義務教育になっているのがじゃまだとはっきり言う人がいる。いちばん頭の発達の速い時期に、学校でグライダー訓練なんかさせられてはものにならない、というのである

 

それに比べると、いまの学校は、教える側が積極的でありすぎる。親切でありすぎる。何が何でも教えてしまおうとする。それが見えているだけに、学習者は、ただじっとして口さえあけていれば、ほしいものを口へはこんでもらえるといった依存心を育てる。学校が熱心になればなるほど、また、知識を与えるのに有能であればあるほど、学習者を受身にする。本当の教育には失敗するという皮肉なことに

 

夜考えることと、朝考えることとは、同じ人間でも、かなり違っているのではないか、ということを何年か前に気づいた。朝の考えは夜の考えとはなぜ同じではないのか。考えてみると、おもしろい問題で

 

簡単なことだから、朝飯前なのではなく、朝の食事の前にするために、本来は、決して簡単でもなんでもないことが、さっさとできてしまい、いかにも簡単そうに見える。知らない人間が、それを朝飯前と呼んだというのではあるまいか。どんなことでも、朝飯前にすれば、さっさと片付く。朝の頭はそれだけ能率が

 

それに対して、自分の着想でなくてもよい。おもしろいと思って注意して集めた知識、考えがいくつかあるとする。これをそのままノートに眠らせておくならば、いくら多くのことを知っていても、その人はただのもの知りでしかない。 〝知のエディターシップ〟、言いかえると、頭の中のカクテルを作るには、自分自身がどれくらい独創的であるかはさして問題ではない。もっている知識をいかなる組み合わせで、どういう順序に並べるかが緊要事となるのである。  方々へ書いたものを集めて本にし、短篇小説をまとめて短篇集をつくりあげることはごく普通に行なわれているのに、既存の知識を編集によって、新しい、それまでとはまったく違った価値のあるものにする〝知の

が技法としても、充分自覚されていないのは不思議である。  

 

中立的に機能する。  第二次的創造というのは、触媒的創造のことになる。

 

一般に、ものを考えるにも、この触媒説はたいへん参考になる。新しいことを考えるのに、すべて自分の頭から絞り出せると思ってはならない。無から有を生ずるような思考などめったにおこるものではない。すでに存在するものを結びつけることによって、新しいものが

 

 

237.たった1年で人生が劇的に変わるポータルサイトビジネス 深井良祐

ビジネスでは初心者を相手にする必要がある。収益が上がるジャンルであったとしても、プロ向けのサイトは収益があがらない。

235.孤独のチカラ 齋藤孝

孤独によってしか効率や生産性を高められないのが勉強や読書といった行為である。

そのつかの間の孤独にも耐えられないと、テレビやラジオ、好きな音楽などを流しっぱなしにして、ながらで気を紛らわすことになり、得るものは少ない。

 

できればエネルギーのある若い時期にこそ、ぐっと溜め込んでいく孤独を知ってほしい。

 

自分を徹底的に磨く、勝負をかける。その時期に、自ら進んで孤独になる。これは、孤独の技法をいうべきものだ。

群れて成功した人はいない。単独者になれるかどうかが問われる。

人は孤独なときこそチカラを伸ばすことができる。

人としての強さは、単独者のなれるかどうかに尽きる。

いい仕事をする、人生を豊かにする。そうした手応えがほしければ、いわゆる「つき合い」を断ることを、人生のある時期に自ら設定することも必要。


本以外の娯楽が極端に増えている現代、本を読むということを技にできていない人が実に多い。読書をしている人としていない人とでは、十年、二十年経ったときに人間としての魅力が全く違ってきてしまう。

 

小学生は家族の中で暖かく包まれている存在だ。さすがに孤独のチカラを磨くには早すぎる。本は読むべきだが、毎日を楽しくお祭りのように過ごす時期だ。

 

人間にとってスピードは一種の快楽だ。

フッサールが説いた「意識は常に何かについての意識である」という志向性、ジェームズが強調した「意識の流れ」などを見ても、意識というものは、いつも向かう方向を求めている。意識が流れ込んでいく先に、常に自己とともに体があるという実感がほしい。

体というものを一つの持ち運び可能な寺院としてみなすことをすすめたい。

もし床の間に置かれたツボのように立つことができるならば、それだけで私達は自分が体と分かちがたく結びついている感覚を覚えて、この世界を祝福できる。

現代日本に蔓延する、ただひたすら孤独を排除しようとする傾向を私はとても残念。

キルケゴールは「孤独とは生命の要求である」と書いた。


実力を飛躍的に伸ばすには、潜る期間を3ヶ月なり半年なり、ある程度まとめて取ることだ。その間に何をするかというのを決めておき、一気にやってしまうといい。そんなふうに集中してことをなす。すると、他の人と成長が違うはずだ。

自分は息をしている存在に過ぎないと思うところまで行けば悟りが開ける。これはゼンの考え方にとても近い。そもそも禅とは典型的な孤独の技法なのである。

愛の孤独こそ人間の感情の豊かさをじっくり味わう時間である。友人から見放されたときは仕事をするのもいい。恋人に見放されたときは?感情の世界に浸る。浸り切る。コレが精神を耕す王道だ。

私にとって孤独のイメージは、自分が偉人たちと地下水脈でつながっている喜びでもある。ゲーテが堀り、太宰治が掘った、壮大な文化や芸術の水脈。この地下水脈は流れがとてもいい。

しかし、一人でいるときにずっと音楽を聞いてメールをしてばかりいるのでは、精神を堀り下げていくことは不可能だ。日々、「ま、いいか」と横にスライドして逃げていくようなもので、平行移動では永久に地下水脈にはたどり着けないのである。

自分は「単独者か」といまでも私は自問自答する。それに「イエス」と答えられる限り、孤独は恐れるものではない。自分を磨き、豊かにしてくれるかけがえのないひとときを与えてくれるからだ。

 

 

234.これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話 堀江貴文 大石哲之

先見の明を自慢したいわけではない。お金の本質を正しく理解して、真っ当にビジネスをしていれば、自ずと確立できる普通の考え方だ。なのに当時から、正しく理解している人があまりにも少なかったのは、不思議でならなかった。

 

ダークウェブとは IPアドレスを匿名化する技術Torなどにより構成されたインターネットで公開されているウェブのことをダークウェブという。接続には通常のブラウザではなく、特別のソフトウェアを使用する必要がある。Googleなどの検索エンジンはこれらの情報を表示しない(表示できない)。誤解を恐れずに言うと「裏インターネット」。麻薬や武器の売買を行うサイトがあるなど、何でもありの状況になっている。

 

2年ほど前から僕はよく話しているが、 今の世の中は完全な「金余り」が起きて

 

リーマンショック以降、各国中央銀行通貨供給量(マネタリーベース※)を増やし続けている。その目的は、法定通貨の価値を下げて相対的に物価を上昇させること、つまりインフレによる経済成長

 

しかし、個人の体感として、金余りを感じている人は限られるだろう。  財務省発表の2016年度の企業の内部留保は約406兆円と過去最高を記録した。大増刷したお金は、個人ではなく、企業の内部留保に回って

 

もちろん、なかには問題になるような投資先もあるだろうが、世の中には、とにかく儲かりそうな金融商品や、ビッグマネーをある程度、放り込める分野がないかを探している人々が常に存在している。ましてや、この金余りの世の中

 

彼らの目に、ビットコインやその他のアルトコインなど、投機的な側面

 

持っていて、資金を吸収しやすい仮想通貨のシステムはどう映ったのか。  言わずもがなだ。仮想通貨がここまで暴騰したのは、彼らが巨額の資金を投入したということに他なら

 

日本銀行が発行する1万円札は、日本という国が、その価値を保証しているという信用があるからニーズがある。金塊だって、ゴールドに価値があると信用している人が多いから、その値打ちが生まれる。  仮想通貨が持つ信用力とは何か。それは数学的なテクノロジーによる

 

だ。  そして、このテクノロジーによる保証は、意外と強力だった。  僕にとって、テクノロジーは国家や誰だか知らない偉い人なんかより、よっぽど信用できるものだ。「黒田バズーカ※」なんて呼ばれている日銀総裁の一言で、円相場が大幅な値動きをするように、法定通貨だって不安定で、けっこういいかげんなものだったりする。  誰しもがグローバル経済を肌で感じることができる今の時代、一国の法定通貨の概念だけに縛られて生きていくことは、得策ではない。  お金は大切なものだ。だが、特別視する必要はない。

 

僕にとって、テクノロジーは国家や誰だか知らない偉い人なんかより、よっぽど信用できるものだ。「黒田バズーカ※」なんて呼ばれている日銀総裁の一言で、円相場が大幅な値動きをするように、法定通貨だって不安定で、けっこういいかげんなものだったりする。  誰しもがグローバル経済を肌で感じることができる今の時代、一国の法定通貨の概念だけに縛られて生きていくことは、得策ではない。  お金は大切なものだ。だが、特別視する必要はない。

 

ほかには、NEM(XEM)、イーサリアム(ETH)、あとは自分がアドバイザーを務めている取引所Zaifトークンを持っている。いずれもごく少額だし、積極投資をしているわけではない。また、僕が持っているからといって、そのコインに将来性があるとは思わないでほしい。

 

多くの人は、最大の中央集権というと国を思い浮かべると思う。  特に日本人は、国家に対して根拠なく絶大な信頼を寄せているが、世の中には国を信じていない人たちも大勢いる。  以前、僕はインドネシアの奥地の村を訪れたのだが、そこで村人に「あなたはインドネシア人ですか?」と尋ねたら、「何それ?」と真顔で聞かれたことがある。そもそも国という概念自体がない人だっているの

 

日本だろうとアメリカだろうと、 国なんていうものは、案外信じられないものだ。 僕が言うと、ちょっと説得力を持って聞いてもらえると思うのだが。  

 

僕たちは日本円という、世界的に見ても、非常に強力とされる通貨のもとに暮らしている。 国の借金はものすごい額になっているが、幸いにして政情は安定しているし、軍事クーデターが起きるリスクもない。今から1年後、いきなり日本銀行券が紙くずになる可能性は限りなく低いだろう。  だが、世界を少し見渡してみれば、そんな国は珍しい部類に入る。  自国通貨を持っていても米ドルやユーロの方が価値を持つ国は数え切れ

 

POINT カウンターパーティーリスク 金融用語としては、デリバティブ契約が相手の倒産などにより債務不履行になることをいう。もう少し語義を広げて「相手によるリスク」という形で使うことが多い。円・ドル・銀行預金などは、倒産や国家破産など、自分の責任でない事柄でお金を失うリスクがある(カウンターパーティーリスクあり)。カウンターパーティーリスクがないものは現物資産(ゴールドや、絵画)であり、ビットコインもそれに含まれると考えられて

 

大きい。  歴史的にも自国の通貨を信用していない中国人は、資産を安心して持てる方法を常に探している。中国では土地の所有権も政府のものだ。一般の人が購入できるのは、建物とその土地を 70 年間使用できる権利だけ。日本でいえば借地権しか購入できない。だから中国人が日本の土地に投資をするのは、合理的な行動

 

ノード P2Pネットワークを構成するコンピュータのことをノードという。一般の利用者から見るといわゆるサーバのようなものだが、サーバという用語はクライアント=サーバシステムであることを指すため、P2Pの場合はノードという言葉で使い分けをしている。

 

本来的に自由競争であり、既得権益層が存在しなかったインターネットの世界は、気がつけばどの業界よりも、寡占化が進んでい

 

確かにICOは未整備の荒れ地だ。大半は詐欺だろうし、投資家の

 

も、既存の株式市場以上に投機的だ。  でも、僕はこの荒れ地に、 世界を一変させる新たなゲームチェンジャーが誕生する可能性を見て

 

ビットコインは終わったが、ブロックチェーン技術は有用だ」  最近、特にエスタブリッシュメント層からよく聞かれる言説だが、この裏付けになっている存在のひとつが、リップルだといえるだろ

 

だが、正直なところ、僕は今ひとつピンときていない。はっきり言えば、その存在意義がわからない。  だって、海外送金も、ビットコインで済むんじゃないだろうか。  ビットコインイーサリアムは、対法定通貨レートでのボラティリティは高いものの、全世界で同じ価値を持つに至った。  もう少し使い勝手の良いウォレットや付随するサービスが生まれれば、一般的にも通用するようになるのは時間の問題

 

リップルがここまでの人気を博した背景には、 権威に対しての無自覚な「安心感」というものがあると思う。 「大企業が認めている仮想通貨」という安心感もそうだし、リップルが既存の国家や通貨、銀行と共存する存在、つまり、通貨発行や金融システムという、国の既得権益を脅かさない存在というのも、安心感に繫

 

銀行が仮想通貨を発行する理由とは何だろう。おそらく「とりあえずやっておきますか……」みたいな話だ。  仮想通貨が話題になっている。お金のデジタル化の流れは止められそうもない。やらないと文句言われそうだ。でも、失敗はしたくない──。担当の銀行員の心境はこんなところだと

 

テザー問題とは、預け入れられた米ドル以上のUSDTが発行されているのではないかというもの。CFTC(米商品先物取引委員会)から調査を受けるなど、不安が広がっている。過去にはビットコインの価格が下がると、USDTが突如大量に発行されてビットコインを買い支える動きが観測されている。もしUSDTが水増し発行されたものだとすれば、ビットコインの価格は実力以上に支えられていたということになる。

 

仮想通貨やブロックチェーン関連のビジネスは、日本がフィンテックで世界に勝てる正真正銘のラストチャンスだ。 テクノロジーと金融の融合において、日本は致命的に後れを取っている。

 

日本でキャッシュレス化が遅れた理由は,飲食店の責任もあると思う。  現金支払いのみの飲食店は、クレジット決済だと数%のカード会社への手数料が発生するのを理由として挙げるが、現金を扱う管理コストを考えてみた方がいい。売上とレジのお金が合わず、レジがなかなか締められないなんていうことは日常茶飯事だ。  かたくなに現金払いにこだわる理由なんて、僕には経営者の脱税目的ぐらいしか思いつかない。

 

法律とは不思議なものだ。国や為政者が徹底して規制を行っても、必ずどこかに抜け道、バグのようなものが生じる。  ビットコインやFXは、その運営者たちが法的に刺されるリスクがないかを精緻に見極めながら、慎重かつ大胆に突破を試みてきた結果だと

 

取引所などの仲介機関を経ず、直接相手とコインの交換取引を行うことができるプロトコルをアトミックスワップと呼ぶ。例えばBTCとLTCを交換するなどの取引を行うことができる。普通であれば、どちらかが先にコインを送り、もう一方を送り返してもらうといった方法が必要だが、それだと相手に持ち逃げされてしまう。アトミックスワップでは暗号の仕掛けにより、相手の持ち逃げを不可能にしつつ相対で交換が可能となる。

 

マクロの動きとして、僕らは技術革新に抗えないということを理解しているはずだ。便利な携帯電話ができれば、最初は「こんなもの!」と、抵抗があっても、いずれみんな使い始める。   テクノロジーは常に優越するのだ。 テクノロジーの持つ力をもってすれば、国家の通貨発行権ぐらいは、当然将来的にはなきものになるだろ

 

何度でも繰り返そう。規制は決して技術に対抗でき

守る側の方

遅い。  だから、僕は新しい方に張るの

 

トラブルで裁判件数が急増したことを憂慮したのが、〝大岡裁き〟で知られる大岡越前守忠相※ だった。治安維持の観点からも、米価を安定させないといけない。さて、そのためにはどうするべきか。  彼が慧眼の持ち主だったといえるのは、 価格の安定のためには市場の流動性が何よりも重要だという、マーケットの仕組みをよくわかっていた点

 

仮想通貨も、8年ほど前に先進性に気づいた人たちが参入して、今は国家予算クラスの巨大な経済圏を回しているのだ。規制に潰されないで本当によかった。それに前にも述べているように、発生した以上は、もう規制の

ないので、仮想通貨市場はこのまま成長していくだろ

 

テクノロジーの進化により、C2Cで人々が充分暮らせるようになってきた。これからは徴税というものが、根本的に難しい時代が到来すると予測して

 

しかしこうしたサービスもまた、ブロックチェーンの技術と同様だ。世に現れてしまったものは、もうどうにもならない。利用する人たちの成熟スピードに合わせて、法規制にとらわれることなく、態様を自在に変え、進化していく。

 

ペイジ氏は「もう必死に働かなくていい」「働かなくても富はある」ことを、世界の人々のほとんどが認識できていないのに不満のようだった。  何かやることがないと、何かを生産し続けていないと「不幸になる」と思い込んでいる。仕事をしていないと、満足できなくっているのが、現代人だ。さらには、働いていないと金は得られないという常識にとらわれている。

 

テクノロジーは人間から何かを奪ったりはしない。金も仕事も、奪うのは人間の思考だ。  お金はもうすでに大量に有り余っていて、人が働く必要は急速に消えつつある。テクノロジーは、その真実を明らかにしているの

 

重ねて言うが、お金の価値は下がっている。今後も下がっていくだろう。

 

そんな社会で、豊かになれる人は、どんな人だろうか?  答えはひとつ。 お金との交換ができない独自の価値基準 を持っている人だ。 お

 

その意味で僕は、「社会にとって役に立たないこと」を、どんどんやっ

方がいいと思う。社会にとって役立つことは、機械に置き換えられるからだ。  今、役に立っている人は、仕事を失うという皮肉な現象が続出する。でもそれはネガティブな変化ではない。「貢献」「お役立ち」の概念が、刷新されようとしているの

 

役に立たないことをしている人に価値が生まれ、仕事が集中する。ダイナミックな価値のパラダイムシフトが起きている。この変化を、受け入れてほしい。  例えば元陸上選手のウサイン・ボルトは、人類最速のスプリンターだ。しかし彼のしていることが、社会に役立っているかというと疑問だろう。100メートルの距離を、世界一速く走れるだけのジャマイカ人だ。労働価値

 

けれど、彼がフィールドを雷光のように駆け抜ける姿には、何億人もの人々が感動した。そして彼と、彼の周辺に、巨大な資本投資がなされた。  足の速さで人類1位になる。本質的には役に立たない能力で、ボルトは巨万の価値を生み出したの

 

ベストセラーとなった『サピエンス全史』には、「人間はかつて穀物の家畜だった」といった記述があるが、実に言い得て妙だ。  狩猟採集生活をしていた頃、人々は喜び勇んで、狩りに取り組んでいたはずだ。しかし農耕生活を始めたことで、生きるために、嫌でも畑を耕さなければならなくなった。

 

人々は集団=家族で暮らし、土地に根を張って生きていく選択を強いられた。その果てに、住む地域を移動したり、仕事を選ぶ自由を失ってしまった。  

 

人はもっともっと、楽しく仕事して、生きられるはずだ。  僕自身は、仕事中は笑ったりふざけたりするタイプではないが「楽しいこと、面白いことをやろう」という意識は、常に持っている。  仕事のプロセスで壁に行き当たり、つまらないトラブルを持ち込まれ、

 

することもある。けれど壁を乗り越えたり、トラブルに対処する作業までを楽しんでいる。 自分で選んだ仕事だから、誰にも責任転嫁し

 

大切なのは「他人の時間」に生かされるのではなく、「自分の時間」を生きる意識

 

本文内でも述べたように、中央集権型の社会システムは、耐用年数が尽きかけている。運営方法自体、今の時代に無駄が多すぎるのではないか。教育も、インフラも、徴税も、全部そうだ。  テクノロジーがあれば、ほとんどは最適化できる。  もう、これまでのシステムはいらないのだ。  システムを移行していく段階でも、いろいろな軋轢やトラブルはあるだろう。それらをいかに解決していくのかが、僕たち人間の知恵の使いどころ

 

お金がなくて不安だとか、資産を少しでも残したいとか、そんな小さな悩みにとらわれていると、〝これから〟を見失うだろう。  社会実験を、楽しもう。  テクノロジーを信じよう。  未来は決して悪くない。バラ色とまでは言わないけれど、ディストピアでもない。すべては、あなたの理解と気持ち次第