252.しょぼい起業で生きていく えらいてんちょう

店は開いていれば、商品は回転していれば、車は走っていれば、人は働いていれば、それぞれその価値は実現されています。安くてもいい、なんなら無料でもいいから、とにかく すべての資本を動かし続け、眠らせない ことが重要

 

ヒト・モノという資産をとにかく回転さ

 

我々は上場企業ではないのです。正しい決算をしなければいけないのは、税務署相手だけです。ウソばっかりついてるとバレて信用を失いますが、ウソにならない程度の「言い換え」をして、勢いを演出することは、悪いことではないばかりか、必要なことだと私は考えてい

 

 

251.15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと 正田 圭

勉強になった。

 

例えばですが、基礎的な国語の能力がないと、プレゼン資料を作ろうにも正確な文章が書けませんし、わかりやすい説明ができないという支障が出てくると思います。相手によってプレゼンの内容や表現を変えなければいけないことなんてざらにありますが、これは国語の試験の「傍線部をわかりやすく説明しなさい」という問題と同じようなものです。  さらに、ファイナンスを考えるときには数学が必要不可欠となります。例えば、微分がわかっていたほうが操業度分析の理解は早いでしょうし、

 

などの収益還元法を使うときや資本コストを考えるときも数列のお世話になります。そもそもビジネスには多くの変数が発生するため、変数を固定しながら場合分けをしなければなりませんが、これはまさしく二次関数や三次関数の問題を解くときの思考法です。  バイオ系のベンチャー企業への出資を検討する際に生物や化学の簡単な知識すらないと事業内容の理解に苦しみますし、海外のビジネスパートナーと取引する際にも、世界史の知識があまりにも抜けていると教養がないと見なされることもあります。  このように、学校の勉強はビジネスでも大いに役立つの

 

先方からの問い合わせがあるたびに、僕たちは自分たちの手法を教えることを拒否し続けた。このままではいつか関係が険悪になると考えた僕たちは、思い切ってお金を返すことにした。  返金を決めた後、僕はAの家に足を運んだ。 「もう人のお金を運用するのは疲れました。学校の勉強もあるし、いったん辞めます」  事実、他人のことを疑いながらトレードをすることに疲れており、タイミングとしてもいい時期に来ていた。

 

お金が安定的に稼げるようになった時点で僕が思ったのは、アフィリエイトは「金持ち父さん」が言っていた不動産の仕組みと似ているということだっ

 

ただし不動産と違うのは、アフィリエイトには不動産ほど元手が掛からないという点だった。そこに関しては不動産経営よりも優れていると言えた。

 

例えば、年商1億円の会社であれば上手に経営できていたのに、年商 10

円の会社となると、求められる能力も変わってくるため、それまでのようにうまく会社を経営することができなくなってしまうことがあるのです。  会社が大きくなれば、それにつれて環境も変わり、経営のスタイルもそれまでとは違ったものが求められます。となると、やはりトップである自分も変わっていかなくてはなりません。会社の成長に合わせて自分も成長していかないと、会社経営を続けることはできないのです。そこで必要なのが、勉強

 

では、どんな勉強をすればいいのでしょうか。おすすめなのが、公認会計士の試験科目を勉強することです。ここには、経営者として身につけておくべき必要最低限の知識が詰まっています。  公認会計士試験科目には、基本的に財務会計論、管理会計論、監査論、

企業法のほか、民法統計学経営学、経済学が含まれます。  これらはどれも、経営者であれば知っておいて損はないことばかり

 

独学で経営について学びながら、次なるビジネスについてアイデアを練るという「修業期間」は、1年半から2年の間続いた。修業のために使ったお金は、およそ1000万円に達していた。  お金がなくなっていくストレスはあったが、将来のために知識を得るほうを優先させた期間であっ

 

案件が立て込んでいないときに古典を好んで読んでいた時期もありますが、井原西鶴の『日本永代蔵』や『世間胸算用』などは非常に良い勉強になりました。あえて今の日本の法体系の枠を取り払ってM&Aの勉強をしようと思い、江戸時代のM&Aについて書いてある本を読み漁っていたこともあります。  読書は

 

結局のところ、コンサルは自分の時間を切り売りしながら進めていく仕事なので、稼働するにあたってどうしても限界が出て

 

そこで、コンサル以外の事業として僕が考えたのは、レバレッジが掛け

商売だった。「金持ち父さん」風に言うなら、自分が働くのではなくて、「お金に働いてもらう」ビジネスで

 

では、ストレス耐性を高めるにはどうすればいいのでしょうか。  それはずばり、仕事以外でなるべくストレスを受けないようにすることです。そのためには、リフレッシュできる趣味を持つなどして、適度にストレス発散の機会を作るといいでしょう。夜は早く寝て、十分な睡眠をとることもストレス耐性を高めるのには効果があります。生活のリズムを整えることでコンディションを万全にし、ストレスが溜まらないライフスタイルを築いていくのです。僕の場合、寝室に携帯電話を持ち込まないなど、意識して

 

ことはいくつもあります。ほかには、予備の日として何も予定を入れない日を月に1日設定するなどの工夫もしてい

 

バフェットの本はどれも興味深かったが、一番記憶に残っているのは、やはり『スノーボール ウォーレン・バフェット伝』(日本経済新聞出版社刊)だ。この本には、生い立ちからライフスタイル、価値観に至るまで、バフェットについての詳細が書かれていた。この本を読み終えた瞬間、僕は完全にバフェットの信奉者になっていた。

 

彼が行ったM&Aの案件などを紐解いていくと、なるほどと思うところがいくつもあった。僕はそれらの事例から非常に多くのことを学んだ。と同時に、それまであまり興味のなかった長期投資についても、研究の価値があるのではないかと思えるようになっ

 

興味深いのは、能力が高まってくると多大なメリットが生じてくることです。ある分野で優位性を発揮できると、連鎖的にほかの分野でも優位性を確保することにつながり、こうした流れが乗数効果的に作用し始め、いつしか大きな優位性を持つことにつながるの

 

中堅企業の案件となると、さすがに大手の弁護士事務所や監査法人、証券会社に頼むほどの規模ではなくなるが、必要となる知識は大企業の場合と変わらず、規模は小さくなってもかかる手間は同じで、しかもサービスのクオリティを下げるわけにはいかない。このようなターゲット層を顧客にしている同業の大手は皆無だったため、非常に需要は大きかった。

 

こうしたタイプの仕事がコンスタントに入ってくるようになると、収入のほうも安定してきた。中小企業のコンサルの場合は、1件当たり月に100~200万円のフィーをもらうことができた。これとは別に、大きな会社のコンサルをする場合は、1~2年という短いスパンの契約期間となり、一番大きいところだと1カ月で1500万円ほどのフィーをもらうこともあっ

 

国内の非上場株を所有しているというリスクを少しでも軽減させたいのであれば、海外資産への投資や、ドル建ての現金を持っておくことも考えるべきです。  起業というのは非上場株式投資であるという認識は、もっと広く共有されていいと思い

 

黒字の会社からお金を融通し、赤字の会社に補てんするということを繰り返しているので、一見するとお金はうまく回っているようだが、実際は各社が少しずつ利益を出しているように帳簿を整理したほうが税率は低くなる。だが、うまくいっている会社は大きな黒字を出し、調子のよくない会社は赤字をずっとため込みっぱなしという状況を放置していた。これだと税金控除の適用を各社まんべんなく効率的に受けることができず、結果的により多くの税金を納めなくてはならなくなって

 

資金投入をしたからには、こうした非効率な部分は徹底的に正していくつもりだっ

 

 

250.サクッと起業してサクッと売却する 就職でもなく自営業でもない新しい働き方 正田 圭

話題になってるから読んでみたが、勉強になったわ。
先入観よくない。

がもし、母校で 15 分間だけ学生たちに何かスピーチをしてくれと頼まれたら、「学生はバイトをするな」というテーマで話をする。バイトではなくインターンがおすすめだとか、そういう話ではない。インターンもする

 

バイトやインターンをする時間なんて無駄だ。企業の手足となりながら、自分の貴重な青春時代を、1時間800円とかで安売りしている。いい


経験だなんて言いながら、学生たちは皆バイトやインターンをしているが、嫌でも数年後には社会に出るのだ。登山やダイビングでもあるまいし、 社会に出るための社会経験など、本来必要がない ものだ。   バイトやインターンをして何が一番もったいないかというと、「雇われ癖」がつくこと だ。学生時代にバイトをすると、一番最初の「働く」という体験が、人に雇われることになって

 

「時給800円や1000円のバイトをするくらいなら、親から金を借り

起業しろ」と言いたい。  

 

就職経験がいけないという話ではない。人生で一番最初の「働く」という経験が「雇われる」経験だと、「雇われ癖」がついてもったいないという話だ。  学生こそ、起業して会社を売却すれば

 

連続起業家たちは、自己実現の手段として、起業が最もシンプルかつ有効な方法だということを理解し、体感もしているため再起業するわけだが、他にも知られざる理由がある。  実は、 起業は「数を重ねるごとに有利になっていくゲーム」 なの

 

つまり、 会社を売却すると、未来の利益も含めて会社の価値を算出し、買い取ってもらえることになる のだ。将来生み出されるはずの利益を先に手に入れるのは、時間を先取りすることと同義だと言えるのではないだろうか。  将来の利益を数年分先取りするということは、会社を売れば寿命が数年延びるということと同義である。  これが、僕が会社売却を進める最大の理由だ。 会社売却は未来の利益を先取りするため、お金も時間も一度に手に入れることができる の

 

ゆったりしたライフスタイルを実現するために、地方に引っ越して家賃や人件費などの固定費を下げ、人との打ち合わせなどのコミュニケーションコストを減らすという人は、最近少しずつ増えているようだ。  だが、 仕事をするかしないかまでの究極論にはなかなかならない のが現実

 

楽しいことだけ経験して好きになっても、プロとしてやっていけるわけがない。 「好きを仕事にする」なんて、自己肯定バイアスのたまもの

 

サクッと起業して、サクッと売却した後は、世界一周の旅に出るのも自由だ。  思う存分、自由な時間を満喫していると、そのうちにまたやりたいことが見つかるものだ。  僕自身、会社を売った後、海外旅行をすることが多い。香港、マカオ、ロサンゼルス、ニューヨーク、ドバイは、仕事でもプライベートでも何度も

 

た。  海外へ行くとあらゆることから刺激を受ける。買い物一つ、食べ物一つとっても、何から何までもの珍しい。   当たり前だと思っていた日本での前提知識が全く異なり、ハッとさせられることも多い。  

 

海外を見ると視野が広がり、日本からだけの一方的なものの見方をしなくなる。今まで微塵も疑うことのなかった常識を疑い始める。  こうした体験は、間接的にその後のビジネスに役立っていると思う。  

 

人間は影響を受けやすい生き物だ。今勤めている会社や周りの環境に、どうしても自分の意思決定が引っ張られてしまう。周りの目が気になる。   その枠から飛び出して発想したり、生き方を変えたりするのは至難の業だ。   だからこそ、働き方を考えるための「働かない期間」を意識的に取るべきだ。  会社を

 

友人の一岡君からこんな話を聞いた。「実は、本田宗一郎もサクッと作った会社をトヨタに売却している」。本田宗一郎は、東海精機重工業を豊田自動織機に売却した後、「人間休業」と称して1年間の休養に入った。そして、休養後に創業した会社が本田技術研究所だ。  実は、この手の話は多い。ソフトバンク孫正義さんも、自動翻訳機を松下電器に売却後、1年以上にわたってビジネスモデルを考え、今の

 

を作ったのだ。 「踊り場」を意図的に作って「人間休業」することが、想像以上に人生を飛躍させることにつながる。

 

本を数千冊買って、ホテルの一室で数カ月間読みふけることなんて、金がなきゃできない。  勉強はとにかく金がかかる。昔(平安時代とか)から、勉強は金持ちがやるもの

 

しかし、それではもったいない。 起業は何回もやればやるほど得意になっていく。早い段階で始めて回数を重ねたほうが「強く」なれる。 やりたいなら、一日も早く始めるべき

 

多少損な取引を強いられたり、ぼったくられてしまうのは、勉強代と割り切るしかない。実際のところ、起業したら、騙されるに決まっている。騙されるのを怖がっていたら、誰とも契約なんてできない。  企業というものは、仕入れたものに利益を乗せて販売している。そういう意味では、赤字の会社以外、 99%の会社がぼったくっているの

 

実は、詐欺師には起業家出身が多いのだ。起業に何度も失敗しているうちにひねくれて、楽して稼ごうという気持ちが強くなっていってしまうのであろ

 

ビットコインは何もしなくても、寝ていても値上がりしたなんて言う人もいるが、人間、寝て待つだけほど難しいことはない。すぐ利益確定のため換金したくなったり、他の仮想通貨に乗り換えたりしたくなるのが人間だ。自分がプレイヤーとなって熱中していたほうが、よほど迷うことも少ないと

 

親が金持ちなのは、自分の持って生まれた運の良さであり、それもまた才能で

 

親の会社の中で起業させてもらえば、損しても親の税金対策になるし、税理士だって親が契約しているところをそのまま使わせてもらえばよい。事業が軌道に乗ってから親元からスピンアウトしたほうが、よほど経済合理性が高い。

 

また、金持ちのボンボンは、事業の発想が面白い。僕みたいな貧乏人の家の子ではないから、金儲けに対する執着心が少ない。そのためか、マネタイズのポイントを後にずらした面白い収益モデルを思いつきやすい傾向にあるのだ。  そして、お金にならなさそうだけど面白いコンテンツが出来上がってきて、人が集まり、結果として金になる、みたいな事業になる場合が

 

金持ちのボンボンは、起業に向いているから、絶対に起業するべきだ。  ついでに言えば、容姿に自信のある若い女の子も絶対に起業するべきだ。若くてかわいければ、投資家からも取引先からもちやほやされる。その「イージーモード」の間に、しっかり経験を積み、実力をつけておくの

 

金持ちのボンボンと美女こそ起業

 

僕もそのオーナーも、今や自分のお金の大部分はネットバンクに預けているだけだ。  ネットバンクは非常に良い。どこの銀行とも証券会社とも異なり、営業に来る文化がないからだ。電話で仕事が中断されることもないし、いちいち営業に来られることも

 

ただ、富裕層の世界を知らない人なら、プライベートバンクに一度預けてみて資産運用をサポートしてもらったり、コンシェルジュサービスを受けたりするのも、人生経験の一環としていいのではないだろう

 

もっとわかりやすく言えば、会社を売って旅に出たい人はM&Aの「売り手側」に、IPOをして会社を成長させたい人はM&Aの「買い手側」に回ることになる。

 

仲介という業務の性質上、ある程度の情報の非対称性がないと成立しないのだ。「あの会社の社長を紹介します」と仲介者が言っても、「あぁ、その会社の社長とはゆうべ一緒に寿司食ったよ」なんて言われれば、仲介者の意味はなくなって

 

起業はとにかく情報戦だ。情報を制するものが起業を制する。はじめて起業して、情報がない人は、とにかく情報に投資しろと言いたい。ネットに落っこちている無料の情報だけで事足りるような虫の良い話はない。本を買う、有料メルマガを購読する、noteに課金する、セミナーに通う、コンサルを受けるなど、とにかく情報に投資するべきだ。  特に、お金のない時ほど情報に投資すると良い。情報がないから金がなくなってしまっているのだ。

 

マインドセットの差で評価が変わるのは当然である。  そういう意味では、「適切な妄想力」は事業計画の策定においてはすごく大事である。

 

起業家にはファイナンス周りの勉強が欠かせない。起業したら、まずはファイナンスの知識をつけることをおすすめする。もっと言えば、 起業家の必須科目は、ファイナンス、会計、法務、税務 だ。  これらがわからないと、ルールをわからずにゲームをプレイするに

 

例えば、僕は駆け出しの頃、顧問税理士に無理を言って、決算書と法人税申告書を一期分だけ自分で作らせてもらっ

 

何度か断られながらも、僕は無理やりお願いして、わかるまで丁寧に作り方を教えてもらった。おかげで、決算書や法人税申告書に対する苦手意識が消えた。書類の役割が理解できたし、作り方もわかった。  自分がどれだけのノウハウや工数に対して顧問料を払っているのかを

 

できたのも収穫だった。税理士とは、自分には到底理解できないものすごい知識をもった人だという思い込みが消え、対等に交渉できるようになった。  

 

起業とは、ある種、このジレンマとの戦いである。本当は、起業家たちは心の底で「今付き合ってくれなかったヤツらとなんて、一生付き合うものか」と思うであろうが、そうも言ってられないのが現実である。こちらが少し大きくなったらまた声をかけていく、ということを繰り返しながら、 実績と信用を作っていかなければならない の

 

実態が伴っていないのに、自分を大きく見せるなんて詐欺じゃないか

真面目な人もいるかもしれないが、なにも詐欺を働けと言っているわけではない。   自らが作ったバブルに追いつけるくらいの努力を必死にしなさい という話だ。  そういう意味では、起業は、バブルを作り出す努力とバブルに追いつく努力の両方がきちんと組み合わさらないとうまくいか

 

今、企業の与信の在り方が大きく変わってきている。 一昔前は、与信管理と言えば帝国データバンク東京商工リサーチだった。  これらに登録され、利益や売上の金額、借金の金額によって評点がつけられる。これが高ければ良い会社、悪ければ危ない会社だった。  単純に言えば、3期連続黒字で自己資本比率が高い会社は与信が高い。そもそも帝国データバンクに掲載してない会社は論外。こんな感じだっ

 

でも、今は全然違う。 SNSで社長が誰と友達か、どんな発言をしているのか、どんなプレスリリースを出しているか、頻繁に情報発信しているか、を与信と

 

SNSに情報を出さず、お金だけ持っている会社、利益だけ上がっている会社は、今の時代、得体の知れない者扱いされ、与信が低くなって

 

誰が支援しているのか、どこかで見たことがあるか、裏の仕掛人が誰か、などが企業の信用になっている。  だから、最近のベンチャー企業は資金調達をすると必ずプレスリリースを出す。一昔前は、資金調達をしたからと言ってプレスリリースを出すこと

 

なかった。これも与信が変わってきた証拠だ。出所のわからないお金では信頼されないのだ。どのエンジェルから、どの企業から、どのVCからフォロー(投資)されているかが重要な時代なの

 

そのため、今からコミュニティを作っていこうとする企業は、ますますPRにお金をかけないと認知されない状態になってきている。ホームページを持っていない会社が存在しないように、今後はコミュニティを作ることも必須になってくるのだろ

 

会社がつぶれたらほとんど何も残らない。手元に何も残らないのは少し寂しい。   会社を作った瞬間から、本来ならいつか売ることを考えながら行動する

があるのだ。  

ところが、会社を売った後のことが不安で、せっかく売れる会社を作ったのに売る決断ができない人、買い手がいるのに売るのを渋る人は少なくない。  これは、自分の会社に愛着があるというよりも、ゆるやかではあっても

を続けている会社にいて役員報酬が定期的にもらえる「コンフォートゾーン」から出るのが怖いだけだったり

しかし僕に言わせれば、成長曲線が鈍くなった会社を持ち続けて、その後も事業が拡大していく保証はどこにもないの

起業を株式投資として考えると、究極のインサイダー取引だ。   サクッと起業してサクッと売却して儲かる理由は、これが超合法的インサイダー取引だからなの

自分で成長が鈍化しそうだとわかるのであれば、なおさらその少し前に売却すべきだ。短期間でバリューアップできる局面がなくなってきたら売り

なのだ。そして、少しコツがあるとしたら、天井に到達する前に売ってしまうこと

敵対的買収などという言葉があるが、これも言葉の綾だ。  売り手側の株主が合意しているからこそ、買収が成り立つ。スクイーズアウト、売渡請求といった言葉もM&Aにはあるが、それ相応の対価も払わずに、勝手に乗っ取ったり、追剥をしたりするような真似は物理的に

だ。  メディアが自分たちで理解できない金融というものを、さぞ悪者のように書き立ててきたため、いまだにこのような誤解が付いてまわる。

 

249.野村克也からの手紙 野球と人生がわかる21通 野村克也

江本孟紀

草柳先生の話を聞き、挑発、茶髪、ひげ、すべて自己顕示欲に基づくのだと知った。要は自身のなさの裏返しなのだ。自分を実際より目立たせたい。注目させたい、大きく見せたい。野球以外で目立とうとするのは、二流の証拠だ。


克則へ

「叱る」と「怒る」は違うもの。叱ってもいいが、怒ってはいけない。「怒る」というのは、単なる感情に過ぎないからだ。

 

248.現代洗脳のカラクリ 苫米地英人

もっと言えば、会社の同僚や隣近所の人から「○○くん、顔色悪いよ」「○○ちゃん、キレイになったね」といった言葉によって人の気持ちは簡単に変化し、気分が良くなったり、悪くなったりします。 こういった日常的に交わされる、たわいのない言葉。誰も真に受けないような 常套句 ですら、すでに情報操作なの

 

これは読書や映画鑑賞なども同様です。何かを見たり、聞いたりして心を動かされることは洗脳であり、究極的には、情報に触れることすべてが広義の洗脳なのです。 とはいえ、そうなってしまうと、人間の活動のほとんどすべてが洗脳、あるいは

 

 

と関わりあることになってしまいます。ですから、洗脳は広義ではなく、狭義で、しっかり正確に定義する必要があります。

 

何しろ、近年のアメリカは、ウォールストリートを舞台にした金融市場が大きな力を持っており、富の99・9%は彼らが握ってい

 

実は、今回の選挙でトランプ氏が何か特別な洗脳手段を使ったのではないか、と疑問に思っている人もいるようですが、実際は話が逆で、トランプ氏は大衆洗脳を解いたほうだったのです。 洗脳はオバマ大統領時代までのほうで、メディアとウォール街による大衆操作によって、有色人種の大統領を選んだことだったの

 

ここを多くの人たちが見誤っています。 7割白人がいる国で、白人バンザイを叫ぶ候補者が大統領に就任した。 これこそが当たり前のことであり、人間の本性として正常なのです。

 

 

247.一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学 cis

お金を扱う相場が特別なものとは思わない。でも本当に面白いゲームだ

 

思う。技術と偶然性とリスクとリターンの混ざり具合が最高のゲームだと思っている。僕の手法は主にデイトレードで、長期投資はほぼしていない。社会的観点からの投資はせず、純粋に勝負としてやってきた。  

 

どちらもあり得るからこそ用語になり、それぞれの手を打つ者がいるのだけれど、僕は基本は「順張り」だと話して

 

けれども今現在買われていることで上がっている、売られていることで下がっているというのは明確な事実としてそこにある。であればマーケット

 

目に沿って行動するのがいちばん勝つ可能性が高い。  

 

上がっている株を買う。下がっている株は買わない。  買った株が下がったら売る。  マーケットの潮目に逆らわずに買う。そして潮目の変わり目をいち早くキャッチ

 

この大原則に従うようにして今の資産を築くことができた。

 

きっちりとした確率のゲームであっても、こうした偏りが起こりうる。  

株はそもそも確率のゲームではないのだから、「バランスは取れないのが当然」と思っておいたほうがいい。  上がり続ける株は上がり、下がり続ける株は下がる。 「今は上がっているけど、いずれ反転するはず」という風に思いがちだけれど、そう考えるのは「いずれバランスが取れるはず」というイメージに当てはめようとしているだけのこと。 「永遠に上がり続ける株なんてないからいずれ下がるはず」と勝手に考え、いつ反転するかという予想を立てて

 

勝手な予想はしないで、上がっているうちは持っておくのが基本。  ずっと上がっていた株が少し下がったとき、それは一時的に下がっただけなのか? 反転したのか? それもわからない。利益を確定させようとして売る人がいれば、それだけで少し下がる。  僕の場合、あまり小さな動きは気にしないで、ある程度下がったときに売ることが多い。相場用語で、上がってきた株が一時的に下がることを「押し目」というけれど、僕は2度目の押し目で売ることが

 

押し目買いは、下がったところで買おうとするわけだから、逆張りの一種になる。  つまり、やってはいけない買い方のひとつ。  上がっているものを買い、下がったら売る。その基本に反していることになる。 「押し目待ちに押し目なし」という格言もある。  ぐんぐん上がっている株は、押し目を狙っていても、そのチャンスがなかなかこない。少し下がったところで買いたいと思っていると、上がり続けてしまう。この格言も、押し目買いが間違った方法論であることを示している。

 

「少し下がったところで買う」とか「割安なタイミングで買いたい」とか考えるのは、そもそも発想として間違っている。  上がっている株がまだまだ上がりそうであれば、そのタイミングで買うのが

 

だいぶ上がったあとに「買い時を逃してしまったのではないか?」と考えるのは、いずれバランスが取れるという発想にもとづく。  どこまで上がるかは誰にもわからない。 「遅すぎたかも?」などとは思わず、まだ上がっているならこれからも上がると考えて買えば

 

どこで反転するかは誰にもわからない。  そのタイミングや値段を予想するのは、勝手な予測を当てはめているだけ。   相場のことは相場に聞くしか

 

けれども、上昇局面での利確は勝つための方法としては間違っている。  下がって800円になったときにはすぐ売ってしまったほうがいいし、上がって1100円になったときには売らないほうがいい。

 

さきほど述べた「順張り」と発想は同じ。  たった今下がった株は、そこから反転して上昇するよりも、さらに下がることのほうが多い。また、たった今上がった株は、そこから反転して下がるよりも、さらに上昇を続ける可能性のほうが高い。正確にいえば、可能性が高いというより勝負の効率がいい。   重要なのは勝率ではなく、トータルの損益。そう考えられるかどうかが株で勝つための 鍵 と

 

1万円を得る喜びと失う悲しさを比較すれば、失う悲しさのほうがはるかに大きい。  その悲しさを避けたいから、多…
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けれど利確をすれば、そこでの勝ちは確定しても、トータルで見れば敗北に近づく。  せっかく上がっている株なのに売ってしまい、今日の勝利を確定することで、明日や明後日の勝利を捨ててしまうことになる。  目先の利確に走ってはいけない。  勝つためには、長い目で見…
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僕の場合、銘柄それぞれの勝敗を考えるなら、利益になる取引は3割くらいしかない。  残りのほとんどがトントンかちょい負け。けれども、時々負け額に対して 10 倍や 20 倍の金額を…
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になる。  勝率は低くても、下がったときにはすぐ損切りすることで、上がった銘柄のうちのいくつかは損失額の 10 倍、 20 倍の利益になっていく。  トレード効率からすると、こっちのほうが良い結果になりやすい。  小さな損を重ねながらも、たまに大きな得をしようという発想。これが逆になり、小さな得をいっぱいしていて、たまに大きな損…
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結論からいえば、ナンピンは最悪の買い方だと思っている。  場合によっては一撃で死亡してしまうから。  これまでにも言っているように、上がっているものを買い、上がっているあいだは持ち続け、下がったら売るのが大原則。ナンピンはその逆になっている。  上がると思って買った株が下がれば失敗だけれど、ここまではいい。よくあることで、どんな達人でもこれを避けることはできない。   まずいのは、自分の失敗、敗北を認められないこと。ナンピンは失敗しているにもかかわらずロットを増やす(= 賭け金を上げる) という点でも矛盾し

 

いる。  ここでやるべきなのは、失敗を認めて迅速に撤退すること。  つまり損切り。  なのに、失敗を認めず、粘り腰でなんとか逆転勝ちに持ち込めないかというのがナンピンの発想。これをやって逆転勝ちになることももちろんある。けれども傷が深くなる可能性のほうが

 

株でいちばん大切なのは迅速な損切り。  失敗から逃げてはダメで、失敗は当然としていかに最小にとどめるか。  それを考えても、ナンピンは逆…

 

1000円で買った株が900円とか800円になったとき、1000円に戻るのを待とうとして塩漬けになり、そのまま下がり続けて200円とか100円になって、爆死することもある。  小さな損はかまわない。というよりも避けられない。   重要なのは、損をしないことではなく、大きな損をしないこと。  大ケガだけはしないようにする、という方針で僕は今の資産を築いた。  僕の勝率を銘柄で見れば3割くらいだと言…

株に触れてきてもようやくそれぐらいといったところ。  そして2週間以上見据えたものだと3割くらいになる。長く持とうとして買った株でも、値動きがあやしくなると、すぐ損切りする。結果、長く持っているのはすごく上がっている銘柄だけになる。  損切りのラインなどに関して、数値的な基準は一切ない。値動…

 

買った株が下がり損切りしたとして、そのあと損切りをあざ笑うかのように上がりだしたとき、上昇株として買うことができるかどうか? ここも大きなポイントになる。  まず、損切りする…

 

だったと認めて撤退するわけだ。そのあとで自分が売った値段よりも高い値段で再び買おうというのは「損切りも間違っていた」と、二重に間違いを認めることになる。  そこに抵抗を感じてしまう人もいるのではないかと思う。  でも僕はそれを気にしない。いつも平気でやっている。  1回ごとの売買で勝ち負けを考えていないから抵抗がない。  買った株が下がったら売るし、上がっている株は買う。  もちろん手数料もその分かかるけれど、それが基本で、それを何回でも繰り返すしかない。  さすがに同…

 

ないと思って手を引く。けれど、それまでは気にせず続ける。局所的な勝敗を…

 

集中力や体力を考えれば、やめ時はあるが、勝てる勝負であるなら、やればやるほどプラスになる。やめ時を考えるのは、いずれバランスが取られていくだろうという発想からくる精神論に過ぎない。

 

阿佐田哲也 という作家がいて、麻雀小説をたくさん書いている。僕に年が近い人は漫画『哲也─雀聖と呼ばれた男─』のモデルになった人というとイメージができるかもしれない。  この人の小説やエッセイには、相撲を引き合いにして「良くて8勝7敗、どんなに良くても9勝6敗」という話がよく出てくる。勝負事に限らず、人生すべてがそうだという。  たとえば『新麻雀放浪記』という小説では、主人公の若者が麻雀で大勝したときにアパートが火事になり、その部屋にいた婚約者が大ケガをする。

 

人生はバランスが取れていくものなので圧倒的な勝ち越しはない、勝負でも仕事でも何かがうまくいったときはむしろ用心すべき、と阿佐田哲也は言っている。  人生論として聞けば、なるほどと 頷ける。  けれども勝負哲学としては意味がない。  バランス型の発想であるため、どちらかといえば有害ですらある。   株に関して何勝何敗と考えることにも意味はない。  問われるのは勝率ではなくトータルでどれだけの損得になっているかという絶対額だから。  人生論を否定する気はないけれど、勝負の中にこの 類 いの人生論を

 

て考えるのはやめておいたほうがいい。運や流れという発想はロジックを優先する思考の妨げになる。  相場は相場の法則に従うしか

 

損切りの早さでいえば、今の僕はトレーダーのなかでも上位に入ると思う。  

 

暴落と暴騰という両極があるけれど、人は喜びや期待より悲しみや恐怖のほうが大きい生き物らしく、暴落のほうがチャンスはずっと大きい。  株価がこのまま地の底まで落ちていくんじゃないか、と人々が恐怖を感じているときこそチャンスになる。  全体状況でいえば、ITバブルの崩壊、リーマンショックサブプライムローン問題、ギリシャショックなどが起きたとき。大きな災害が起きたときもそう。  こうしたときには群集心理として恐怖が発生するので、相場としてはチャンスとなる。

 

「元本保証でリターンがこんなに!」みたいな広告を見かけることもあるけれど、そんなことはあり得ない。感覚値だけれど、年に3%以上の利回りを保証するものは、巧妙にリスクが見えにくいスキームになっているか、詐欺かのどちらかだと思ったほうが

 

リスクヘッジは基本的に僕はやらない。  リターンを求めてリスクを取っているのに、そのリスクを分散させるためにコストを使うのではリターンを薄めるだけ。  ファンドマネージャーとして仕事で巨大な金額を運用している人は、マイナスの時期ができるとクビになってしまうので、成績を平均化させる必要があるかもしれない。  だけれど、個人トレーダーとしては、ヘッジしていては意味がない。  ピンチとチャンスは紙一重。  結果は受け入れるしか

 

考えられること、やれることは、いろいろある。まだ知らない攻略法が実際に眠っているのが相場という

 

2匹目のドジョウは、マーケットから学習して、儲かっているだろう事象をすぐやること。これでもそれなりに利益を上げることができる。  世間に広がりだしてからやるのは3匹目のドジョウ。これはもう、儲かるか損するかわからない。雑誌の『ZAi』や『SPA!』に載っていることなんかをやるのは、まさに3匹目のドジョウ。いや、4匹目かもしれない。   マスメディアに載ったネタを追いかけるのではスピードが遅すぎるし、多数の人が知っている知識で他人を出し抜けるはずがない。  そういうことは理解しておいたほうがいいと

 

たとえば、経済学の教科書には「金利が上がると株価は下がる」と書かれているものがある。金利が上がると、投資家にとっては債券へ投資する価値が上がり、株式の価値は下がる、というメカニズムに

 

で、実際にそうなのかといえば、利上げ時には株価もやたら上がったりする。経済理論とは真逆な結果が出ていることもあるから「この教科書は噓ばかりついているな」というようなことに

 

だから、本を読むと「金利が上がると株価は下がる」みたいに書かれているけれど、実際には株から債券への移行はスムーズにはいかない。  そんな現実に対する戦略としては「すぐ逃げられるような買い」がいい。大きなポジションは取らず、ちょっとあやしいと思ったら、すぐ売って現金化して

 

経験が増すほど、その時々の戦術の引き出しは増えているけれど、考え方はすごくシンプル。相場をやっている人なら全員が理解できると思う。  

 

じゃあ、なぜみんなが僕と同じようにできないかというと、たとえシンプルでも身銭を切ってやるのは難しいから。 大きく見れば売ったほうが良さそうに思えても、反発もあるかもしれないとか、いろいろ考えてしまう。  上がって高値がついたとき、僕は喜んで買う。  だけれど普通の人はまず買えない。今まででいちばん高いから、反動がくるのではないかと思ってしまう。たとえばリンゴがどんどん値上がりして1個400円なんて値がついていたら、普通は買いたくない。  でも、株はそういうものではない。   多くの人は「安く買って高く売る」という発想でいるから、高いときは買いたくないと思ってしまう。 その高いというのは何と比較して高いのかといったら、過去と比較しての話。下がっているときは、過去と比較して安い

 

お買い得だと思ってしまう。  たしかに明らかなバブルはあるけれども、適正な価格なんて本質的には存在しない。買った値段より高く売れれば 儲かるから。過去と比較して考えないほうが

 

この頃のやり方がダメだったのは、割安だという判断が主観に過ぎないのにそこに気づいていなかったこと。  もちろん財務分析をしてみた結果として割安かどうかを判断していたわけだけれど、そんなことはみんな知っていて、実際には株価というものはそれを踏まえたうえでの取引値段になっている。  企業の価値を株価が正しく反映していないと考えるよりも、株価こそが答えであり、世の中の総意として適正だとみなされている数字だと考えるほうが正しい。

 

信用される企業はさらに信用され、割安な株はさらに割安になる。そのほうが真実に近い。株式市場は、公平や平等という概念で動く場ではない。

 

割安だという決めつけで買っていれば負け続けるだけ。  それを痛感させられて、今のスタイルに至っている。 

 

勝ち始めたときは、年金やファンドの買いに乗っかり、いちばん買われているであろう小型株を買う方法に変えた。  これは今でもいい方法だと思っている。

 

日本、アメリカ、ヨーロッパの3つのマーケットのうち、時差の関係から月曜日に最初に市場が開くのは日本。   なので週末に世界的な事件が起きると、日本で最初に影響があらわれる。  イギリスのEU離脱決定、トランプの勝利など、欧米の政治的な事件があると、まず大きく売られる。そのとき日本では売られすぎる傾向がある。   僕の経験からいえば、こういうときは 90%は逆張りで買っていい。  トランプの大統領選勝利のように、「今後どうなってしまうんだ?」という状況のときこそ逆張り

 

逆パターンで、週末にアメリカに好材料が出て、ダウ先物が400くらい大きくプラスしているときに日経平均も爆上げしたら、空売りする。 だいたいすぐ

 

実際、インサイダー的なあやしい売買は観察すればかなり見つけることができる。  たとえばライブドアショックのときも、あとから思うと、かなり早くから売り逃げしている人たちはいっぱいいた。新興株がどんどん上がっているなかでライブドアだけ700円くらいで全然上がらなかったし、オカシイなと思っていたら、完全に国に狙われていた、みたいな。   今の時代は情報が漏れやすいから、あやしい売りか買いが出ているときは、これはインサイダーかもしれないと考えてみるのがいい。  悪い噂が広がって、これは買いたくないって思う人や、もう手放すしかないって思う人が何人かいたら、他の株と比べてあやしい値動きに

 

板に張りついていると、思っていたのとは全然違う側面や新しいことが見えてくる。  買うのは最低単位でいいから、買って見続けていると、学ぶものがすごく多いはず。  上がっている、下がっているという全体を統合した動きになる前に、その構成要素である売りと買いを個別に見ていくことで、わかってくることがある。 ◉「

 

前場で重要なのは多くの場合いちばん値が動く9時から9時 20 分くらいまでのあいだ。  それ以降の時間はマンガや雑誌を読んだり、他のことをしたりしながら、横目で少し眺めているくらいになる。後場(午後) はしないで出かけてしまう。週2、3回は投資家仲間で 麻雀 をして、その後 吞 みに

 

僕は基本的に長期投資はやらない。  明日の株価もわからないで悩んでいるのに、半年後とか1年後、さらには 10 年後の株価なんて予想できるわけがないと思っている

 

今売られている、あるいは今買われているということは板を見ていれば

 

ため、買い手にとっては優位性がある。 今ある優位性に張るのは、長期の展望よりは確実なことだと思っている。  

 

今は東京にビル2棟、マンション1棟、名古屋にビルの一部を持っている。  その結果わかったのは「やめておけばよかった」ということ。  ビルオーナーというと、うらやましがられるようなイメージがあるんだろうけれど、大間違いだった。全然儲からない。  僕が持っているビルは時価で 20 億~ 25 億円。そこから入ってくる家賃収入は、税引き後で3000万円もないくらい。1・5%にも満たない。  土地の値段は変わらないにしても、建物は経年劣化していく。テナントも思うとおりには入らない。  いずれ大規模修繕が必要になることまで考えると、利回りは1%も

 

加えてさまざまな書類を書くなど、大家としての義務がたくさん発生する。その上すぐに売れるものでもない。   ビルを買えるほどのお金があるなら、他のことをやったほうがラクだし、お金になると思う。 単純にアメリカ国債だって2~3%もらえる。   もうちょいテクニックを使うなら、 潰れる心配がなさそうなアメリカ企業の債券を分散して 10 個ほど買えばいい。 企業の既発債の平均が4%くらい。為替リスクを取りたくないなら年0・1~0・2%で完全ヘッジすることだって

 

  大げさではなく罰ゲームを受けているような気持ちに

 

相場をやっている限り、持っているお金の量が力になる。  投資家でうまくいっている人ほど、投資以外のお金の使い方は守備寄り。  1億円稼いだら600万円使っていい、くらいの感じ。  1000万円使ったら、使い過ぎに感じる。   タネ銭をなくしたら大きい勝負はできなくなり、大きな勝ち方もできなくなる。  僕自身は大きく勝てる勝負を見つけて、できる限り全財産に近い額をぶっこむのがいちばん効率がいいと思って

 

だから値動きの激しい銘柄を狙うし、そこで勝負できるお金を最も大事

して

 

今の僕の資産の内訳は、ずっと持ち続けている株が1%弱。金と

が2%。不動産が 10%。再保険商品が 10%。外貨建債券などが6%くらいあって、残り 70%ほどは現金。   だからキャッシュで160億円ぐらいある。で、勝負するときには、税金の引き落としとかの口座に入れている 10 億円をのぞいた150億円をトレードに使っている。  金とプラチナは、万一すべてを失ったときのための保険。   家族の生活分くらいは別にキープしておいたほうが、相場を思いっきりやれると思っていることが大きい。 といっても、もし東京に爆弾を落とされたりして他の資産がすべて吹っ飛んだりしたら、僕の体力では金とプラチナもすぐ奪われてしまうかもしれない。そうなれば保険としての意味はなくなるけれど。

 

みんな、1000万円でスタートして、2年間やった結果、一人だけ2400万円になり、あとはちょいプラスやちょいマイナス。数百万円のマイナスもいた。  勝った人間はストップ高でさらに買い増しなども行っていた。「上がり続けるものは上がる」けれど、実際やるとすれば非常に勇気がいる取引。  全体で見れば、およそ給料の分だけマイナスになった。   35 万円×5人× 24 か月だから4200万円だ。   今から振り返れば、講義したくらいではダメで、売買にはみんなの本能が出ていた。インセンティブもあるので、お金が絡むとその人の本能が勝ってしまう。  学校の

 

というか、あのマンガはあまり現実的じゃないと僕は思う。   人間の本能というのはそんなに簡単に攻略できるものではなく、守備型か攻撃型かのどちらかに偏りやすい。

 

そのオフ会の効果は大きかった。  当時の僕は負け続けていて、割安株を買う長期の方法ではダメだとうすうす感じていて、他の方法を模索していた。新たに向かうべき方向について、そのオフ会で確信を得た。それは実際に億単位で勝っている人たちがやっている方法だ。   割安とか割高とか、将来この会社は業績が伸びるはずだとか、そういった要素は、自分が勝手に思い込んでいるに過ぎない。勝っている人ほど、短期の値動き、かつチャートや指数組み入れなどの理由がある株を買っていた。

 

「今ある優位性」に張る。  そのオフ会をきっかけに、長期トレードをやめて、値動きだけを見る短期トレードに変えた。すると、それまで負け続けていたのが噓のように連戦連勝になった。  情報を引き出すという目的で参加していたわけではなかったけど、オフ会にはこういう効果が

 

会社を辞めて専業トレーダーになったのは、総資産が6000万円に

 

とき。4000万円くらいの段階で、これはもうこの道でいけるだろうと僕は踏んだ。  周りのトレーダー仲間と比べてみると、専業になるタイミングはだいぶ守備寄り。   一般的には6000万円ではまだ不安かもしれないけど、トレーダーで成功している人は、仕事を辞めるのが資産500万~1000万円のタイミングが多かっ

 

富の総量が増え続けているのと並行して、お金の価値は落ち続けている。  お金が万能な世の中になっているようで、実はお金の威力は落ちている。

 

ただ、その一方で、お金の価値は落ちていて、巨額のお金がなければできないことは減ってきているのも事実。個人トレーダーも、今の世の中だから可能になって

 

逆に僕より早く買った人は、ビットコインを買うのも僕より早かった。  人のプレイスタイルは簡単には変わらない。   早い人はいつでも早く、遅い人はいつでも遅い。  投資家としては、早い人のほうが適性がある。   この早さというのは、頭の良さとは違い、行動を起こす早

 

「情報を集めるようなことはあまりしたくないけれど勝ちたい」という

 

は、不況時の赤字会社への長期投資をやってみてもいいかもしれない。  ギリギリで黒字を保っているような会社はダメで、赤字に転落している会社がいい。  そういう会社は好況になると黒字が出て、手の平を返したように株価が上がる可能性が高い。ただし、 潰れてしまえばゼロになるので、潰れなそうな会社を狙う。   ITバブル崩壊後やリーマンショックなどが起きたときには、証券会社のアナリストは「今は業績も悪いので売りです」などと言いがち。そういうときに売るのではなく買っていれば儲かってい

 

サブプライムローン問題が起きた2007年には、日本の銀行もサブプライムローンを1兆円持っているんじゃないか、減損会計で潰れるんじゃ

 

か、と言われていたけど、あとから振り返れば絶好の買い時だった。  そういうタイミングを逃さないのが大切。   逆に、好況時は買わないほうがいい。  景気は循環するから、全体の株価が上がってきて、週刊誌に特集が組まれ、アナリストが勧めているようなときには、伸び代がなくなっている可能性が

 

マーケットというものはリスクを回避する傾向が強いので、アブナイと思われたら必要以上に売ら

 

これから投資をする人にとっては、ビットコインなどの仮想通貨も視野に入ってくると思う。それらの買い方や売り方も、株や 為替 や先物と変わらない。というか値段がついて売買されているものは、すべて同じ。   つまり、上がっているときに買って、下がってきたら売る。  下がっているときには買わ

 

後、トップレベルに近い人たちと勝負し、彼らの戦術をポーカーのAIソフトに読み込ませて検証し、そこでの学びから自分なりに戦術をアップデートするという方法をとった。効率よく自分のレベルを上げることができたと自負している。   自分がオタクだな、と思うのは、金がかかっていないゲームでも、そのうちいくつかのゲームでは競技人口のヒエラルキーで見たときに100分の1以上のところに入っていること。

 

確率上不利なゲームにお金を賭けることはしたくない。  だからやっぱり相場がいい。相場は、仕事にもなり、趣味にもなり、ゲームにもなる。  他の趣味やゲームは仕事にするのが難しいけど、相場なら可能だ。やり方次第でお金を増やすことができる。  相場は、最新かつ最先端の学問であり、経済活動でもある。   最先端だから未来が予測できない。  究極に近い〝不完全情報ゲーム〟。  日々やることが勉強になり、実力をつけることになり、お金にもなる。

 

勉強したからといって勝てるかどうかわからないのが、いいところでもあり悪いところ。  勝負を決めるのが総合力になるのもゲームとしての面白さ。  お金は 10 万円くらいから参加できる。  頭がめちゃくちゃよくても勝てるとは限らない。  判断や行動が早いことも大切。  人脈だったり、情報だったり、資金調達力だったり、いろいろな側面からの攻略法もある。そういった総合力での勝負だから、ゲームとして壮大。これほどスケールが大きなゲームは他にない。  稼ぐためのアプローチの仕方がいろいろあるのもいい。  僕のようにデイトレのカチャカチャ職人で稼ぐ人もいれば、会社を

 

て上場して投資家からお金を集めて稼ぐ人もいる。   資本主義は人類史上最高のゲームかもしれ

 

 

246.空に向かってかっ飛ばせ! 未来のアスリートたちへ 筒香 嘉智

野球への渇きが芽生えた 〈僕はどれだけ優遇されて、幸せなんだろう〉  そんなことを考え出すと、今の環境にどっぷり浸かっていることに

 

悪さを感じるようになってしまったのです。 〈こんなことをやっている場合じゃないよな〉 〈もっとやることがあるよな〉  野球に関しても、生き方に関しても、貪欲になりました。  悪い環境でやる方が良い、と言っているわけではありません。 〈この

 

決してコーチから「ああしろ、こうしろ」と言われるのではなく、自分で考えて成長する。それを手助けするのがコーチの役割。そういう関係が、ドミニカでは貫かれていまし

 

ドミニカのそんな環境の中でプレーをしてみて感じたのは、どの選手も心から楽しそうに野球をしていることでした。  自分を振り返ってみました。横浜高校時代からプロの世界に入るまでの間、こんなに笑顔で野球をしてきたことがあっただろうか。思わず子供の頃にまで、思いを馳せてしまいまし

 

日本の子供達が、野球を楽しいものだと心から思えるようにするには、どうすれば良いか。そのことを伝えるために、僕はこの本を書くことにしまし

 

父によると、今は我が家と父の兄である伯父一家、その伯父の長男の家と、日本全国でも、たった3軒しかない珍しい名前だということ

 

実は習い事を増やしたことにも、父の深謀遠慮がありました。 証言 父・和年 「ピアノを習わせたきっかけは、やっぱり野球でした。あの子は右利きなのですが、ピアノは右手と左手を別々に使う。右手を動かす左脳だけで

 

左手を司る右脳も発達させるために良いと聞いて、小学校1年生から姉と一緒に習わせたのです。  公文式の学習塾に通わせたのは、もちろん勉強をしっかりする習慣をつけさせたかったことが一番です。ただ、これも野球をやっていく上で大事だという思いがありました。計算がパパッとできるような頭の回転の速さや、頭を使う習慣が必要だと思って塾に通わせることにしまし

 

ピアノの方は6年生まで習っていましたが、例によって最初はまったくうまくいきませんでした。姉の方が飲み込みも早く、最初は断然上手でした。  僕は、先生にいろいろと教えて頂いて言われた通りにするのですが、どうにも上手くいかないことが多かったです。それで、〈違うな〉〈これはちょっと自分に合わないな〉と思ったら、自分で練習の仕方や弾き方を変えてみる。

 

証言 兄・裕史 「身体の一方ばかりを使っていると、当然、筋肉のつき方からバランスが偏り、持っている力をフルに発揮できなくなります。だから身体の両方をきちんと均等に使い、バランスを整える。  いろいろな環境で運動をさせたのは、体の調整能力を高めるためです。平らで整った環境でばかり運動をしていると、体がいざというときに反応できなかったり、とっさに危険を避ける能力がなかなか身につかないからです。だから、あえて足場が悪かったり、障害物があったりする環境で、毎日練習をさせました。

 

それに、子供は同じ練習ばかりを続けると必ず飽きて集中力が途切れてしまいますから、そのためにも遊びの感覚を取り入れながら練習をさせようと考えまし

 

練習を見て他のチームと違ったのは、身体を使えるようにするという目的で、独自の体操やトレーニングを取り入れていたことです。  キャッチボールやノック、打撃練習など通常の技術練習の前に、かなりの時間を割いて独特な体操を行なっていました。  両手の逆立ちや頭も支点に加えた三点倒立、座って両足を前に伸ばし

 

状態で前進する〝お尻歩き〟、バーを使った体操やしゃがんで足首の関節を柔らかくする運動など、普通のアップとは違う動きを、時間をかけてしっかり行なっていたんです。  僕自身が、そういう練習に目を開かれる思いでした。それまではとにかく野球の練習を一生懸命やれば、技術は向上すると思っていました。でも、単純に野球の技術を教えるだけでなく、土台になる身体を作り、その動かし方を教えてくれるビッグボーイズの指導は、最終的には弟をプロ野球選手にするために一番必要なことだと思ったわけです。  すぐに『ここに入れよう』と決めていまし

 

「野球人である前に一人の社会人として、一人の人間としてしっかり成長しろ。野球がうまいか下手か、そんなのはどうでもいい」  渡辺監督には、ずっとそう言われました。  このように、小倉部長には技術的なことを、渡辺監督からは野球人として大切なことを、教えて頂きました。子供の頃から兄に教わり、築き上げて来たものに、普遍性を与えられた。  それが横浜高校時代だったと思います。

 

プロ入りしてから僕が一番、悩んだのは2軍でコーチとコミュニケーションをとって練習していても、1軍に行くとまったく違うことをさせられることがしばしばあったことでした。  ケガから復帰すると、ファームの白井監督からは「自分のポイントに引きつけて強く振れ」と言われて練習を続けてきました。たまに試合で体が前に出て振ってしまうと「泳いでいるのでしっかり引き付けろ」と注意を受けていました。ところが、1軍に上がるとまったく逆のことを言われてしまうのです。 「もっと前で打て、前で!」  1軍に上がった途端に、あるコーチからはこう言われました。

 

前でさばいて飛ばせ、ということで、2軍で白井監督から言われた「しっかり引き付けろ」とはまったく逆の打ち方です。  しかも、こう言われたのが1軍に上がって初めての練習で、まだ試合にも出ていない段階でした。実戦を何も見ていないのに、そういう風に言われる。 「エッ、もう言われるのか……」  戸惑いばかりが心の中を渦巻きます。  自分としてはファームで練習していた打ち方がしっくりきていたので、そういう打ち方に戻すと、 「できないのならファームに落とすぞ」  と言われます。せっかく1軍に上げてもらったばかりだったので、そう

 

れるとバッティングを変えざるを得ない。その結果、どんどん自分のバッティングを見失ってしまったのです。  この年は1軍で1試合5三振のプロ野球タイ記録を作っています。   10

 

この年の自分を振り返ってみると、いろんな人からいろんなアドバイスや、言葉は悪いですが強制を受けて、自分自身を見失ってしまっていました。  結局、この年はシーズンを終わったあとに、何も残っていなかったという感じでした。  

 

そういう心と空間、自分の世界を作ることができれば、例えば打席に立ったときには、投手との間にある 18・44 メートルの空間を支配できると思います。その空間を支配することができれば、必ず失投が来ます。投手が嫌な

 

がして、本当はマウンドを1回外すべきところで外さずに投げてしまう。投げ終わって打たれてから「ああ、外しておけばよかった」と思うようなことも起こります。  こちらは投手が次の1球を投げるときには、ボールを待てる形が自然に出来上がっていて、投手の指先をボールが離れた瞬間にスイングできる形ができている。そういうときは構えた瞬間に「ホームランを打つ」と分かります。そういう経験はたくさんではありませんが、何度か実際にありまし

 

2017年のクライマックスシリーズのファイナルステージ第4戦で広島の薮田和樹投手から、第5戦で大瀬良大地投手から2試合連続でホームランを打ちました。  この2本はいずれも打席で構えた瞬間に「ホームランを打つ」確信が

 

上がり、結果もその通りになったものでした。  これは無意識の中で理想的な集中ができて、マウンドとバッターボックスの間の空間を制することができた結果だと思います。ただ、あれだけ短い間に2度も起こったのは初めてで、自分でもちょっとびっくりしたくらいです。それくらい良い集中ができていた、ということだと思います。  

 

例えばご飯が出てくるのを待っているときに、喉が渇いて「お茶が欲しい」と思うことがあると思います。そういうときに言葉にしないでも、すっとお茶を出してもらえるような空間を自分で作り上げたい。自分がなにか野球のことでイライラしているときには、絶対にそういう空間は醸し出せないです。それは無意識の集中ができていない、ということなの

 

ただ、大村コーチと作り上げたバッティングが、チームで本当に受け入れられる土壌は、この時点ではまだあったわけではありません。2014年2月のキャンプが始まると、バッティングを見た多くの人から、厳しい言葉ばかりを投げかけられていたのが実情です。 「それは振り遅れだろう」  打撃練習で意識的にレフト方向に打っていても、打撃ケージの後ろからなんどもこう言われました。

 

「ホームラン王をとりたかったら、もっと前でさばいてしっかり引っ張って打て。反対方向に打っている間は、タイトルなんて絶対にムリだぞ!」  ただ、自分ではもう、そういう言葉もあまり気にはならなくなっていました。 「もう絶対に変えない。誰に何を言われようとも、絶対にこのバッティングを続けて自分のものにする」  だからどんな反対意見も「ハイハイ」と言って聞き流すことができるようになったのです。そうやって聞き流す力がつくと、人から何かを言われたときに迷ったり嫌になったりすることもなくなっていきました。   自分の

 

打撃練習が終わってお話をさせて頂いた時に、僕は松井さんに長年の疑問を率直に聞いてみました。 「僕はポイントを近くに置いて、逆方向に強い打球を打ちたいと思っています。ただ、いろいろな人から、それじゃダメだ、遠くに飛ばしたいならポイントを前にして、もっと前でさばけと言われます。松井さんはどう思われますか?」  松井さんの答えはこうでした。 「反対方向にはきっちり打てるようにした方がいいよ。オレもジャイアンツの時はそういうバッティングをしていなくて、アメリカに行った時に凄く苦労した部分がある。

 

だから人から何といわれようとも、逆方向に意識を持って打つことは絶対に間違ってないし、続けた方がいい。自分の思っていることをやり続けるべきだとオレは思うな」  この言葉を聞いて、僕は間違っていなかったという確証を得ることができまし

 

松井さんはベイスターズのキャンプに滞在している間に、バッティング練習では丁寧に逆方向へ打つバッティング、ポイントを寄せてしっかりと振り切るための技術を指導してくれました。中畑監督やチームのスタッフの方々も、松井さんのそういう姿を見てくれていたのだと思います。  それ以降、…
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松井さんが僕のことを後押しして下さったと、今でも自分で勝手に思って感謝しています。  そして、この年のオフに、ドミニカの…
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自分の考える型にはめるのではなく、僕の特長や目指してきたことを理解して、それを伸ばして下さるコーチと出会ったことが、僕の転機でした。  そういうコーチに巡り会い、指導を受けられたことは、野球選手として本当に幸せなことだったと思っています。  …
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一番大事にしているのは、バットを持って投手と対したときの構えです。  実際にボールを打つのはインパクトの瞬間ですが、構えがずれてしまえば絶対にバットの芯では打てません。  インパクトがずれているときは、実はその原因はバットのトップの位置

 

あると思います。トップがずれている原因を追究していくと、結局は構えになるのです。  理由をたどっていくと一つ前に行き着く。だとすれば、構えができていれば問題はない。だから構えはバッティングにおいて一番重要な部分だと思うわけです。  構えの他にもう一つ大事なことは、重心です。  今の僕は、身体の重心を正しく意識

 

朝起きた瞬間に〈今日の重心はこうなっている〉とか〈今日はここがずれている〉と感じられるかどうか、が大切です。日によって重心が前の方に傾いていたら、野球の動作をする時には自然と前側の太ももに力が入ってしまいます。逆に後ろに行っていたら、少し体が流れやすくなる。  グラウンドに立った時、必ずそういう影響が出るのです。重心が狂ってくるとケガをしやすくなります。

 

もう一つ重要なこととして、そうしていろんなセンサーが感知したことは、その日のうち、少なくとも寝る前までには必ず処理するようにしています。  一日の中でさまざまな気づきがあります。それを寝る前に整理するのです。 〈これは良い感覚、明日の練習はこういう感覚でやってみる〉 〈この感覚はもういらないから明日は捨てる〉  要るもの、要らないものをその日の夜に分類して、翌日につなげていく

 

その先につながっていく可能性のあるものと整理した上でベッドに入ります。この分類は試合が終わった瞬間から始めていますから、寝る前にそれを復唱するというか、整理する感じですね。  整理できない時は、紙に書き出すこともしています。  いろいろな問題がブワーッと出てきて、「これじゃあ寝られないわ」という時に、壁に大きな紙を貼りだすのです。  そこに一つ一つ、「今やらなければならないもの」「そんなに急がなくていいもの」「最終的にはこうなりたいもの」「ただ単に気になっているもの」という風に分類して書き出していきます。  自分の状態が悪くなると、こうしなければ整理できないケースが増えていきますね。実はそれも、一つの気づきの作業でもあるのです。

 

気づきやセンサー、矢田先生から頂くアドバイス。プロとしてのこうした日常の取り組みは、小学生から中学生時代にはじまりました。この頃に始めたことを、今日まで追求し続けてきた一つの結果です。  そう考えると、子供の頃にどんな野球体験をしたかが重要だと思うのですが、それは単に、成長期にどんな練習をすれば良いか、という話ではありませ

 

勝利至上主義の弊害の一つは、野球が子供たちのためではなく、指導者の実績や功績、関係者や親など大人たちの満足のためのものになってしまいがちな点

 

ドミニカ共和国で子供の野球を見ていると、選手がミスをした時、監督は決して怒鳴ったりしません。黙って見ていて、ベンチに戻ってきた選手を笑顔で励まします。  そして、試合が終わったら話し合うのです。 「なぜ、あそこでミスが出たと思う?」

 

「どんなことを考えていたの?」 「自分のプレーのどこがまずかったと思う?」  一つ一つ子供と考え、意見を聞いて、その中から解決の糸口や新しい方法を一緒に探していきます。  僕も子供の頃から、兄にずっとそういう風に育てられました。そうやって身に付いた考える習慣が、僕の強さになったと思い

 

送りバントは、犠牲バントという言葉通り、チームが勝つことだけを目的に、選手がボールを打つ機会を犠牲にする作戦です。果たして小学生や中学生の野球で、その作戦は必要でしょうか? たとえ高校野球でも、そこまで勝つことだけにこだわって、野球をする意味があるのでしょうか。  僕は子供たちの野球では、勝つことよりも彼らの能力をどれだけ引き出し、伸ばしていくかが優先されるべきだと思います。