270.仕事も人間関係もうまくいく 「気遣い」のキホン 三上 ナナエ

ん。「一言加えるくらい、意識すれば簡単だろう」と頭では思っていても、意外と咄嗟には出てこない のです。  やはり、普段からの習慣が

 

たとえば、カフェに行ったとき、お店の人に声を出してお礼を言う。銀行などで対応してくれた人に感謝を伝えるなど、普段から意識して行うことで自然に言葉が出てくるようになり

 

相手が自分のために動いてくれたことに対する感謝の気持ち。そして、それを言葉で表現すること。それは、普段の生活から意識することで身についていきます。  その

 

CAをしていた頃、マイレージの上級会員の方に対し、お客様の名前をお呼びしてご搭乗のお礼を伝えていました。 名前を呼ばれると、特別扱いされているような感じがして嬉しくなるだけでなく、心理的にも近くなったような感覚が起こる というのを以前聞いたことがあり

 

いずれにしても、「名前で呼ぶ」というのは絶大な効果があります。  相手への配慮や気遣いを忘れないようにしつつ、ぜひいろんな場面で相手の方を名前で呼んでみてください。相手との距離が縮まっていくのがわかります

 

自分では聴いているつもりなのに「ちょっと、ちゃんと聴いてる?」と家族や友人に言われたことはないでしょうか。  こちらとしては聴いているつもりでも、そう言われたことがある人は、ビジネスシーンでも少なからず同じことをやっている可能性があるので注意が必要です。

 

家に帰って袋を開けると、買ったはずのお菓子が一部入っていませんでした。慌てて電話でお店に問い合わせると、お店のおばあちゃんが、 「本当にごめんなさいね。お家に帰ってとてもがっかりされましたよね」  と言ってくれたのです。 「とてもがっかりされましたよね」という言葉になんだか癒され、怒る気持ちは全くなくなりました。 私は自分の気持ちを言葉で伝えたわけではありませんでしたが、それを読み取って言葉にしてくれたことが嬉しかったのです。

 

気持ちに焦点を当て、それを受けとめ、言葉にして返してあげることが「共感する」ということです。共感とは、相手の心に寄り添う大事な気遣いなのです。

 

「話を聴くときは相手のほうをしっかり向く」。これだけでも徹底して行うと、信頼感や安心感を与えることができます。

 

話を聴く際の態度でもう一つ挙げると、まっすぐ立っているより、上半身を5度くらい相手に向かって前傾姿勢をとると、一所懸命聴こうとしている気持ちが伝わります。

 

特に ビジネスにおいては、「○○にいましたよね」は気安く言わないほうが無難 かもしれません。プライベートの時間を大切にしている人が多いからこそ、注意したい一言です。お伝えする場合には、一対一など限られた空間で言うのがベストでしょう。  状況によっては、「言わない」というのも一つの気遣いになるのです。