153.注文住宅の8つの難題 船渡 亮

不動産の勉強のために購入。

情報弱者であることの最大のデメリットは、限られた選択肢しか見えない、ということです。つまり、世の中には沢山の選択肢があるにも関わらず、目の前の選択肢しか見えない、という状態です。

注文住宅の成功のカギを握るのは、建築会社の営業、とよく言われます


ここでいう営業とは、あなたの依頼する会社の窓口、という意味合いです。ハウスメーカーの場合は営業だし、小さな工務店の場合は社長かもしれません、設計事務所の場合は、建築家ですね。


構造や断熱の最低限のスペックを、耐震等級2以上、断熱等性能等級4(2020年基準)と考えるのであれば、長期優良住宅制度の認定をとれる仕様であれば、クリア出来ます。認定をとらない場合でも、スペックは長期優良住宅仕様にした方が、安心です。普通にクリアできる会社から選ぶと良いですね


注文住宅の最大の問題点は、完成するまでどんな家が出来るか、わからないことです。これは、素人である施主だけでなく、実はプロである設計士や監督にしても、空間を完全に把握しているわけではありません。


ここで注意点があります。住宅は、基礎だけの時は、部屋が極端に小さく見えます。そのため多くの施主は不安になるのですが、壁が立ち上がってくると本来の大きさに見えますので、安心してくださいね


特にマンション暮らしの方が戸建て住宅に住むと、どこが高気密高断熱なの?普通に寒いんだけど?と思う可能性が大きいです。マンションの中部屋は、上下左右が住戸に囲まれていますから、これはむっちゃ高性能な断熱材に囲まれているのと同じです


また建売住宅の場合は、コスト優先のため、総二階であることが多いため結果的に地震には強くなりますが、注文住宅の場合は間取り優先のため、2階の外壁がずれているなど、構造的にアンバランスになる可能性が高いです。 というわけで、最も被災のリスクが高いのが、木造二階建ての注文住宅、ということになります


持ち家は負債である 「金持ち父さん 貧乏父さん」で有名なロバート・キヨサキの名言に、 「資産とは、あなたのポケットにお金を入れてくれるもののこと。負債とは、あなたのポケットからお金を奪っていくもののこと。」というのがあります。とてもわかりやすい表現ですね。では、持ち家はどうなのか?というと、住宅ローンでお金は減るだけなので、負債、ということになります。

もちろん、賃貸でも家賃の支払いはありますから、毎月の支払いが同じなら、持ち家になった方がいい、というのもわかります。また、ローンの支払いが終わってしまえば、毎月の家賃分が浮きますので、その分、収入が増えた、とみなすことも可能です。

 

なので、一概に負債、とは言えないのですが、彼が言いたいのは、住宅ではなく、アパートや駐車場など資産となるものに、お金を使いなさい、ということです。そういう資産をいくつも持つことで、勝手にお金が入ってくるようになる、ということですね。

家づくりをすると、一生に一度だからと、気持ちが大きくなりがちですが、注文住宅はやはり贅沢品です。暮らしを豊かにするのは、何も持ち家だけではない、という視点も大事です

 (参考情報)

 →注文住宅予算