41.誰も教えてくれない男の礼儀作法 小笠原敬承斎

・思いやり

身分にかかわらず、他者への思いやりやいたわりのこころを持つことは大切であり、自分の利益ばかり追うのではなく、自分の分際にしたがって周囲に対してこころを尽くした行動が重要である。

 

・控えめに 

たとえ身分が高かったとしても、おごってしまう態度を取ることや、上司や年配の人への配慮をなくして自分ばかりを大切にすることは慎むべき。

 

だれからも尊敬される人ほど控えめで周囲に対する心遣いが感じられるものである。そのような人は、すこしでも自賛、自慢をしてしまった瞬間から、己の魅力がどれほどまでに低下してしまうのか、ということを無意識のうちに理解している。

 

・敬い 

自分の分際にしたがい、与えられた環境の中で精一杯に生きること、さらには年配者や上の立場の人に対して、あるいは年少者や下の立場の人に対する敬意を忘れることなく、周囲との協調性を育みながら社会生活を送る大切さを、当時の武士から学び、そのこころがけを日々の生活に取り入れる。

 

真に強い男こそ、その強さをうちに秘めている。

 

・残心

人を見送る際にも残心はかかすことができない。

「残心」は「間」である。残心を大切にする男性は、雄麗なこころを持っているに違いない。

MTGの締めの挨拶において残心の間を持つ。

 

・食事

年齢を重ねるに連れ、食事のおいしさは食材や調理方法だけに左右されるのではなく、誰と一緒に食べるかが重要な要素であることを痛感する。

 

・お礼の言葉

「参考になりました」上からいっているようで不快感を与える場合がある。失礼。

「貴重なお話を頂戴し、ありがとう存じます」

 

・ありがとう

自分を育ててくれた親、火事をこなしてくれる妻、家庭を明るくしてくれるこどもに対しても「ありがとう」は忘れるべきではない。

言わなくても相手に通じていると思うことは甘えによる。

 

「ありがとう」は幸せをもたらす言葉。もしも最近、この言葉を使う機会が減っていると感じたならば、感謝の気持ちが薄れ、こころに余裕がなくなっている可能性がある。

→ありがとうの回数を増やそう。

 

・水

水のように振る舞うことができる男性は、こころ穏やかな強い人。

 

・品格

身だしなみを整え、まっすぐに建つことが欠かせない。

→髪型をしっかり整える。重心を真ん中にしてまっすぐ立つ。

 

・信念

こころが錬磨され、作法に対する知識と行動が日々の訓練によって身につき始めると、状況に応じた適切な判断と、それに伴う自然な振る舞いができるようになる。それにはゆるぎのない強い信念が、こころに備わっていることが必要である。こうした信念や覚悟が備わった、内面に秘められた強い精神力が、人の優雅さや品格を作り上げる。

 

仕事に関しても、高いこころざしと信念をもっていることが重要。

→経営理念などを考えよう。