287.稼ぐ人が実践している お金のPDCA 冨田 和成

株式投資にも、PDCAはうまく機能します。 「このタイミングで焦って買ってしまった」→「次は焦って買わないように、タイミングを考える」「買いたいと思ったときは、一晩おいて頭を冷静にしてからというルールを取り入れる」 「損失が膨らみすぎて、もう元の値段まで戻ることは、ほぼ不可能なところまで下がってしまった」→「 10%ルールを厳格化し、常に逆指値 注文を 10%以下で入れておくようにする」  このように計画(Plan)を変えることで、より高い確率で結果が出せるようになるの

 

ビジネスにおいてはさまざまな分野における人のネットワークがそのまま稼ぐ力に直結しますから、人脈(人間関係)も重要な人的資本と言えます。  健康も大切な人的資本の1つ

 

こうした考え方は、人脈強化のために起業家や起業家予備群の集まるコミュニティのメンバーになる、毎年数回海外のカンファレンスに行くなど、多くのまとまった投資金額が必要なときなどに適用できます。 将来、自分の収益を増やしてくれるものは、すべては費用計上せず、一部は一時的に資産計上をし、時間をかけて償却していけばいい、という考え方ができるの

 

「社長の自社株とご自宅を合わせると、これくらいの価値があります。ということは、単純に相続税で3億円かかる計算になります。ここで1つ質問させてください。会社の未払いの法人税は負債ですか? それとも純資産ですか?」  これに対して顧客は「払うべきものだから負債だろう」と答えます。それを受けて私が「そうですよね。では、未払いの相続税はどちらだと思いますか?」と尋ねると、顧客は、負債であることに気付き、資産はこれだけあっても相続後を考えると家族に残せる純資産は少なくなることを

 

ます。  こうして未払い相続税も負債だと伝えると、それまでは資産だと思っていた財産が負債に様変わりするかもしれないという危機感を覚えるのです。財産は自分がコントロールできるものなので、それを取られるのは極力避けたいと思うのは当然のことでしょ

 

だから、 友人関係や仕事関係の人脈の広い人ほど、人付き合いに関するお金と時間のコストはかさみます。「節約しているはずなのに、お金が貯まらない」と言う人は、交友関係が広いケースが多いのも事実です。  B/Sには「未払い人間関係負債」のような項目を入れるのは難しいかもしれませんし、そこまでは厳密にやる必要はないと思いますが、考え方としては、〝借りがある〟という人間関係を円滑にするための負債もあるという意識は持っておいたほうがいいでしょう。  なお、第4章でくわしく述べますが、逆に誰かに何かを与え続ける、つまり〝貸しをつくる〟ことによって、親切にしてもらえたり、困ったときに助けてもらえたりと、必ずよいことが自分

返ってきます。長い目で見れば自分にとって資産になっていくの

 

フリーランスになる人も含めると、今後は起業する人は確実に増えていくと思います。米国ではフリーランス人口が全労働者の3分の1程度と言われており、さらに数年後には半分程度までになると予測されてい

 

会社を設立してからちょうど4年目の2016年4月に東南アジア戦略の拠点としてシンガポールに現地子会社を設立し、東南アジア展開をしています。立ち上げた英語版のZUU onlineは、すでにシンガポール地域では知名度のある金融メディアの一角に入り、東南アジアに展開する金融機関の約2割が顧客になっています。これは、当時の経験や人脈がなければ達成できませんでした。今から振り返ると、あのときに会社に残る決断をしてよかったと改めて思い

 

周りの経営者の中にはマセラティという車に乗っている経営者が数人いますが、彼らは口をそろえて、車体の硬さが事故から自分を守ってくれると言います。これは事故リスクに対する保険という考え方とも言えるかもしれません。こうしたことによって得られるリターンも無視できませ

 

実際にランボルギーニアストンマーチンなどの高級車をカーシェアリングで回している人の資産運用の利回りが非常に高いという話を最近耳にするようになりまし

 

今後買い物をする際には、セカンダリーマーケットとレンタルマーケットの存在を意識し、 セカンダリーだったら将来的にいくらで売れるのか、レンタルをすれば収入を得ることが可能かといった視点を持つことが求められる時代になっているの

 

1000万円の高級車が3年後に700万円で売れるケースと、500万円の車が3年後に200万円で売れるケースがあったとき、コストがどちらも300万円であれば、1000万円の高級車を手に入れるという選択ができます。  フェラーリマセラティのような高級車の場合、もしかしたら数年後には価値が上がっている

 

もあります。次から次へと車を買い替えている人の中には、こうした計算をしっかりとした上で行っている人も多いの

 

お金は夢や目標を成し遂げるための手段にすぎません。 人生のゴールを意識しておくことで、効果的にお金を使うことができるのです。  とはいえ、いきなり「最終的な目的地はどこか?」と問われ、明確に答えられる人はそう多くはないのではないでしょう

 

ちなみに、海外の経営者たちが投げかけてくる冒頭の質問に対し、私はいつも「南極の氷が溶けるほど、世界を熱くしたい。世の中の人たちが夢や目標に向かって100%で走れる世の中にしたい」「2038年に会社を時価総額100兆円規模の世界のトップ企業にし、これと同時に100兆円規模のチャリティ組織を立ち上げたい」と答えています。これがまさに私の究極のゴール

 

私も最初にこのゴールを言い始めたときは、100兆円規模の会社が具体的に何をやっているのかという点については、PDCAの「Check」と「Adjust」を行い続けていくうちに変化・ブラッシュアップされ続けていくだろうと考えていました。したがって、ある程度ゴールを固めることは理想的ですが、難しければこの部分は細かく固めておく必要はないと思い

 

自分が注意すべき点として、「絶対にオールはしない」「深酒はしない」「高いものは食べない」「派手になりすぎない」などという記述もあり、若さを十分に感じることができます(

 

さらに付け足すと、所得に対する最高税率は住民税を含めると 55%ですが、金融所得に対する税率は一律 20・315%なので、一定額以上の所得を超えた時点で、 金融投資によって所得を増やしたほうがより多くの現金が手元に残るという事実もあり

 

最も効果的なのは、人的資本にお金と時間を投資すること。知識・スキル、健康、人脈、信用につながるものに、もっとお金と時間をかけることで、人的資本が大きくなり、給料アップなどのリターンとなって返ってきます。  たとえば、休日の 10 時間を仕事のための勉強や語学、または人脈の構築などに充てる人と、休日の8時間はだらだらと過ごして、残りの2時間だけを人的資本に投下する人とでは、いずれ稼ぎ力の面で大きな差が開いているはず

 

ちなみに、アメリカでは「成功者になりたければ、医者(医療の専門家)、弁護士(法律の専門家)、FP(ファイナンシャルプランナー、お金の専門家)の3つの専門家をつけなさい」と言われますが、専門分野ほど、知恵をアウトソースするメリットが大きい。なぜなら、それを習得するまでに長い時間がかかるから

 

基本はタクシーであり、余裕が出てくれば運転手を雇うようになります。ある一定以上の規模の経営者たちの多くは、このパターンです。  彼らは、ここでも「時間を買う」という発想をしています。公共交通機関を使わないのは、鉄道会社などが定めた時刻表や路線図に従うことが時間の浪費になると感じるからです。また満員電車などは、 揉め事が発生することがあったり、病気などをうつされるリスクもあります。車であれば点と点を最短で移動すればいいのに、電車はそういうわけにもいきませ

 

米国の株に一定額でも投資すれば、米国のニュースや情報に敏感にならざるを得ないでしょう。日本語のニュースだけでは物足りなくなり、英語で直接情報を仕入れるようになれば、株式の知識と同時にここでも英語の能力をアップすることができます。さらにリターンを得ることができれば、まさしく一石三鳥です。英語でニュースを見ることはビジネスにも役立てられるので、場合によっては一石四鳥も狙えるかもしれませ

 

これまでビジネス書の中で「オーディオブックを聞く」ことをすすめている著者は何人もいました。しかし、Kindleの読み上げ機能を使ったり、ましてや実際に文章を音声化して利用している人はあまり聞いたことがありませ

 

にも、ふつうは「海を見に行く」ことと「仕事をすること」は、別々に時間を確保する必要があると考えがちです。しかし、海が見えるホテルに滞在して仕事をすれば、同時に実現することができます。「ホテルまではちょっと」と言う人は、海が見えるカフェでもいいでしょう。  世の中には、「ながら」作業をするように工夫することで、一石二鳥、一石三鳥につながることがたくさんあります。こうして捻出した時間は、お金を生み出す時間や人的資本を上げる時間に充てることができるため、さらに個人のP/LとB/Sは大きくなっていくの

 

もちろん、人生のスピードは人それぞれです。先に述べたように、私は「2038年、時価総額100兆円の圧倒的に世界一の企業へ」をゴールに掲げています。たとえればフルマラソンで2時間どころか1時間を切るスピードで走ろうとしているわけですから、お金と時間を最適化してP/LとB/Sに最大限のレバレッジをかけようとしてい

 

時間とお金を使うとき、果たしてそれが投資なのか、消費なのか、それとも浪費なのかを事前に考える習慣がつくと、目的意識を明確にすることができるはず

 

なお、稼ぐ人たちの人間関係におけるポートフォリオを観察してみると、 彼らは嫌いな人、自分に不利益を持ち込むような人と付き合おうとしません。 無理して付き合うと、精神的な健康状態にも悪影響を与えますし、自らの人的資本(稼ぎ力)の損失にもつながり

 

さらには時間(命!)を消費することにつながるので、メリットがまったくないと考えているのです。しかも、変に付き合って、妬みや恨みを買うリスクすら生じます。妬みや恨みは生きて

 

上での最大のリスクの1つだと稼ぐ人たちは理解しているの

 

これはなにも、すでに見知っている狭いサークル内の人とだけしか会わないという意味ではありません。何かを学べそうだと思えば、彼らは見知らぬ人と会う時間を惜しみません。自分に都合のいい人たちとだけ付き合っていると、どうしても知識や価値観が偏ってしまうからです。これを避けるには、新しい人と出会うことは欠かせませ

 

仕事で使う知識・スキルや人脈、信用(ブランド)など、仕事やお金に直結する人的資本への

をなるべく早く積極的にしていくのは、それが圧倒的に有利だから

若いときの投資ほど回収期間が長くなり、複利運用において大きな力になります。結果として、今努力することが最大の投資効率になるの

 

アメリカに、「先進テクノロジのハイプ・サイクル」というレポートを毎年発行しているガートナーというIT技術調査会社があります。このレポートには、将来、どういった技術が開発され、実用化されるかが書かれているのです。インターネットで検索すればすぐに出てくるオープンな情報ですが、金融機関のアナリストなども頻繁に参考にしているほど

 

当然、百発百中とはいきません。それが実現する時期がずれることも多々あります。しかし、

までの実績から言うと、 7〜8割は的中させています。つまり、このレポートを読めば、2030年、2050年の社会がどのようなものになっていくかが想像できるの

 

もっと簡単な〝未来の予想方法〟をお教えしましょう。Amazonの本のサイトに行き、「2030年」「2040年」と打ち込んでみてください。そうすると、この年をターゲットにした「人工知能の経済と未来」や「世界はこう変わる」などをテーマにした本が何冊もヒットします。これらの中から、興味を持ったものを読めば、未来への手がかりが必ず得られるでしょう。  未来予測の研究に自らが没頭しなくても、ありがたいことに誰かが答えを用意してくれているの

 

私自身も、事業を展開する上では、変化に対応できる柔軟性を持てるように心がけています。現在、ZUUで展開しているZUU onlineのようなメディア事業は、スタート当初、会社にとってはあくまでも通過点でしかないと思っていました。将来的にはここを窓口として集客を行い、顧客の要望を汲み取った上で専門家とのマッチングをするビジネスにシフトしていこうと考えていたのです。  ところが、いくらコンテンツを掲載しても専門家とのマッチングを要望する顧客は集まりませんでした。その半面、表向きの窓口としていたメディアは多くのユーザーが集まる場に急成長していきました。  これを受け、メディア事業を顧客獲得の窓口にするのではなく、高いビューアー数を武器にして広告収益を挙げていくビジネスモデルにシフトしていきました。  方向転換はさらなるチャンスをももたらしてくれました。金融機関各社に向け、ユーザーの

 

分野の興味・関心のデータを蓄積することを目指し、各社の独自メディアを立ち上げることを提案した上で、技術とノウハウを持つZUUがそのサイト運営を支援するという新たなビジネスモデルが生まれました。  私たちは、これをメディアのホワイトラベルと名付け、現在、多くの金融機関と取り組んでい

 

人的資本としての人間関係を豊かにするには、 これから伸びる人やコミュニティーを見極めて、そこにbetする(賭ける)ことも賢い戦略と言えます。  将来に向けたビジネス的な人間関係において、同じ時間と労力を費やすのであれば、伸びる人

 

コミュニティーと付き合っていたほうが当然リターンは大きくなります。つまり、自分が保有している人間関係のポートフォリオはどれくらい値上がりするのか、このような観点から人間関係のポートフォリオを見ることが大事になります。当然、知名度が上がっていきそうな人やコミュニティーは値上がりするネットワークと言えます。反対に、もし付き合っている人たちが悪い事件を起こしたりすれば、そのポートフォリオは値下がりし、さらに自分自身の信用(ブランド)にも悪影響が及ぶこともあるでしょ

 

1章で、「誰かから何かをしてもらったこと」は、借り=負債と考えることができるという

しましたが、では、逆に誰かに何かをし続けたらどうなるのでしょうか。つまり、ギブ&テイクではなく、ギブ&ギブを行うということです。これをすると、結局は、自分にとって資産になっていくと考えられ

 

現実の富裕層は、ギブ&ギブの精神を強く持っています。面倒見がよかったり、人と人をつなげることが大好きだったり…… 本当の富裕層になればなるほど、献身的な人が多い というのが私の素直な印象

 

富裕層に対して「運がよかっただけだ」と片付けるのは簡単ですが、私が見てきた限り、 富裕層の多くは「運を引き寄せた人たち」です。つまり、実際には恩が巡り巡って自分のところに帰ってきているだけなのだと思い

 

ビジネスでも、起業2年目に、そこからビジネスを本格的に軌道に乗せる上で、資金調達がどうしても必要になった時期があります。その際には私たちの当時の実力以上の評価をしてくれるエンジェル投資家が複数人現れ、私たちに合計1億円以上の投資をしてくれました。  そのころの会社の売上は月100万円に届くかどうかでした。ところが、5人の投資家たちは決算書に目を通すこともなく、「冨田君だったら大丈夫でしょ」と言って、資金調達に応じてくれたのです。この5人とは、上場企業のオーナーや、ⅰモードの生みの親と言われる夏野 剛 さんなど実力派の事業家ばかり

 

また、時間を売りすぎると機会損失の恐れがあります。自己研鑽や人脈構築など人的資本を高める時間に充てていればもっと収入が増えるかもしれないのに、仕事に追われているとそういったチャンスを逃す可能性が高まり

 

もちろん、人を雇って利益を出すことは簡単ではありませんが、最近ではクラウドソーシングの普及によって、時間単位で、誰でも簡単に人を雇うことができる時代になりました。自分で受けた仕事をクラウドソーシングに投げて、複数のフリーランスに担当してもらう。このように他人

 

を買うことで、利ざやで稼ぐ(=仕組みで稼ぐ)ような働き方は増えていくでしょうし、こうした「仕組み」をいかに有効に使えるかが肝心

 

たとえば、2016年6月までであれば、この敵から逃れるために海外に資産移転することもできました。しかし2016年7月からは出国税が導入され、もしそれまでに株式(未上場株式を含む)などの含み益がある場合は、値上がり益に対して課税されることになってしまいました。B/Sを膨らましていくためには税制にも目を光らせておくことが大切です。  ちなみに、現在の税制において、仮想通貨はこの出国税の対象になっていないため、大きな含み益を持ったままシンガポールや香港に移住する人が2018年に入ってから急増している、という話をよく聞くようになりまし

 

税金の最適化をするのであれば、 1人で1000万円稼ぐより、夫婦で働いて世帯収入を1000万円にするほうが得策です。こうすることで、限りなく額面に近いお金を手に入れられます。たとえば、夫婦で年収約910万円の地点にラインがあり、この金額を超えると子どもの高等学校等就学支援金制度(高校授業料無償化)の枠から外されます。また、年収960万円を超えると、児童手当も減額の対象になり

 

自分の年収が1000万円を超え、税率が 20%を超えたら、金融所得(キャピタルゲインインカムゲイン)を増やすことを考えるほうが利回りは高くなっていきます。金融所得に対する税率は一律 20・315%のため、現在の税制においては、いくら稼いでも 20・315%というわけ

 

ある一定以上の資産を築いた人たちが金融投資を考え始めたり、経費対策や法人税率のほうが割がいいという理由で資産管理会社を設立したりするのは、こうした事情があるから

 

 実のところ、 最終的に相続税として資産を取られてしまうことを考えれば、子どもが小さいときに教育費を払うことは最高の資産移転となり

 

最近、将棋の藤井聡太六段が小さいときに受けていたことから、モンテッソーリ教育が話題になりました。グーグルの創業者であるラリー・ペイジAmazonの創業者ジェフ・ベゾスモンテッソーリ教育を受けていたこともよく知られた話

 

また、次の図を見てわかるように、親から子の頭脳へ教育投資は親のB/Sの中から現金を使い、子のB/Sの人的資本へ資産移転が行われています。  なお、子どもの教育費を親が支払うのは認められている権利であり、教育費に対しては非課税という現在の税制を考えれば、親から子の頭脳へ非課税で資産移転が行われているという考え方も

 

資本主義というシステムは、経済も資本市場も右肩上がりになることを前提につくられています。そうでなければ、資本主義社会は成り立ちません。  ということは、経済も資本も右肩上がりになるなら、投資をしたほうがいいということ

 

個別銘柄を選ぶときのポイントは、 消費者として、または業界人として馴染みの深い企業から選ぶこと。株のアマチュアであっても、自分が身を置いている「業界」あるいは「消費者」の観点から世の中を見ていくと、値上がりする株を購入できる可能性があり

 

また、流動性が低い銘柄も手を出せません。なぜなら、1000億円の規模のファンドが、1日の取引が1000万円に満たない銘柄を売買するのは無理があるからです。他にも、年金基金など安全な運用を求められている機関投資家の中には東証マザーズのような新興市場に投資できないところも多いの

 

その点、 アマチュア投資家は、 10 年、 20 年という長いスパンで投資することができます。将来化けると思える銘柄があったら、長期保有を前提に投資しても問題ありません。プロの投資家が対象としない企業を選ぶことができ、誰かの制約なしにいくらでも待つことができる。これこそ、アマチュア投資家の強み

 

このようにお祭りのような大きな盛り上がりを見せたあと、いったん落ち着き、その後、本格的な成長フェーズに入っていく。こうした現象は、国内外いろいろなところで起きています。現在

 

ビットコインなどは、まさにお祭り状態と言えるかもしれませ

投資する絶好のタイミングは、市場が熱狂して株価がいったん暴騰し、大きく値を下げたあとです。  

 

誰もその企業や銘柄について話題にしないようになったら、まさに買い時。「あの企業は、もう終わってるよね」という話が出てくるようなタイミングです。  お祭りや花火大会の翌日の会場を、下を向いて歩いていると小銭が落ちているように、お祭りのあとに投資をすると得することが多いの

 

ちなみに、 株主総会や決算説明会における経営者の第一声を解析して、売買シグナルにしているヘッジファンドもあると言います。自信に満ちあふれた声で話し始める経営者は、事業成績に自信を持っており、向こう数年は業績アップにつながるような対策を仕込んでいるという予想になるということです。これは、経営者の言動や立ち居振る舞いに多くのヒントが隠されていることを物語るよい例でしょ

 


一般的に人は調子がいいときは、自信を持って、外に発信したり、コミュニケーションの量も増えるもの。逆に、調子が悪いときはふさぎ込んで、周りの人と距離を置きたがります。  この傾向は、経営者にも当てはまります。情報発信やコミュニケーションの量が増えたということは、好転の兆候である可能性があります。これはアマチュア投資家でも気付くことができます。同じように、経営者のブログやSNSの情報発信や、会社のプレスリリースの数や中身をテキスト解析して、売買シグナルにしているヘッジファンドもあると言い


投資は、学習コストが非常に高いジャンルです。一般的に学習コストが高ければ高いほど、その技術は廃れにくく、一生モノの力になりやすくなります。学ぶ対象が本質的なことであればあるほど学習コストは高くなるのです。ただのテクニックであれば簡単に学び、使うことができます。1度投資を経験することによって、金融資本にレバレッジをかけて、P/LやB/Sを大きくすることができるの


資産運用に躊躇してしまう人は、投資をギャンブルに似ていると感じているのかもしれません。確かに、利回り 30%のハイリスク商品に手を出せば、それはギャンブルに近いでしょう。しかし、本来あるべき正しい資産運用は、「いかにギャンブルをしなくていいか」を突き詰めていくものです。  知人のヘッジファンドのマネージャーは、東京証券取引所の1日の出来高の1%に相当する額を動かすことがあると言います。となると、そのストレスたるや相当なものにちがいないと考えてしまいますが、彼によると、相場が気になって寝られないなんてことはほとんどないそう


ファンド・マネージャーの仕事は「リスクをヘッジすること」。損失を出しても、マイナスを最小限にとどめられるように手を打っておけば、資産運用はギャンブルではなく「数学」に


収支もある程度コントロールできるようになり


資産運用における最悪の状況は、一発KOを食らうことです。ハイリスクな商品を買うときは、「最悪なくなってもいい」と思える額にとどめれば、一発KOを避けられます。実際、「 10%の損切りルールをつくるべきだ」とわかっていても多くの人たちがそのルールすら守れないのが現実ですから、投資額そのものを抑えてしまったほうが無難


インカムゲインと言えば債券 ですが、ちなみに個人向け国債は、プロの投資家からも「最強の金融商品」と呼ばれてきました。なぜなら、基本的にマイナスのリターンにならないようにできているから


こんな仕組みですので、個人向け国債という名のとおり、機関投資家は購入することができませんが、 機関投資家が口をそろえて「個人向け国債を購入したい」と言っていたのも当然


たとえば、 日本円とドルを半分ずつ保有することで、米ドルに対する為替変動リスクを相殺するといった防衛手段も、決して極論ではなくなってきているの


おそらくほとんどの人は、資産の100%が円建てだと思います。この場合、将来的には意識的に外貨建て商品を増やすという調整が必要です。  特にマイホームを持っている人は、資産規模にもよりますが、日本円の資産をすでに十分持っていると解釈し、株や債券やREITなどに投資をする際にはほぼすべてを外貨建てにしてもいいかもしれませ


ROE(Return on Equity、株主資本利益率)とROI(Return on Investment、投下資本利益率)という金融用語があります。ROEが高いと、その企業は株主資本を効率よく使ってうまく利益を上げていると判断され、稼ぎ力があると見られます。ROIが高い場合は、投資を効率的に行い、そこから利益を上げているので、こちらも稼ぎ力への高評価につながります。  ROEやROIを高水準に保てるのであれば、B/S上の現預金が少なかったとしても、時間の経過とともに徐々に利益分を積み上げた結果として現預金部分を厚くすることができます。ですから、過度に不安になる必要はありません。  この概念は個人に当てはめることもできます。 稼ぎ力があればいろいろなところに投資をしてリターンを得ればいいの


無責任なことは言いたくはありませんが、やはりお金を本気で増やしたいなら、資金が乏しかろうが、資金が潤沢だろうが、ローンなり担保なりを使ってリスクの許容範囲で「背伸び」をし、キャッシュがキャッシュを生む状況をいち早くつくり出すことが重要だと思い