266.「め」は大事 (HIU編集学部) 堀江貴文

いまはまだ視力回復手術の予定がない人も、コンタクトレンズを長く使ってきたなら、一度眼科医の検査・診断を受けるべきだ。コンタクトレンズは長年使い続けるものではなく、あくまで短期間・短時間にとどめて、最終的には眼鏡か視力回復手術を選ぶべきだ。

 

「予防」にちなんで、 40 代を迎えれば遅かれ早かれ誰もがなる老眼の話もしておきたい。人間は遠くや近くを見る際に、水晶体の厚みを変えることでピントを合わせている。加齢により水晶体が硬くなってこれが困難になった眼が老眼だ。 老眼は 40 代になるとはじまり、この頃からそろそろ白内障を発症する人が現れ、 80 代になるとほぼ全員が罹患する。眼の水晶体が白濁し、視界が悪くなる疾患だ。

 

子どもを持つ人に伝えておきたいのが、オルソケラトロジーという治療法だ。ギリシア語でオルソは矯正、ケラトは角膜、ロジーは療法といったような意味だそうだ。専用のハードレンズを夜間の就寝中に装着しておくと、角膜のカーブに〝クセ〟がついて、起床後レンズを外すと眼鏡もコンタクトもなしで日中を過ごせるというものだ。 ただし、時間が経つうちに次第にカーブは元に戻るので、夜にまた装着する。使用をやめれば本来の自分の眼に戻るから安心

 

近視が進行する成長期はオルソケラトロジーで裸眼を維持して、度の進行が止まる 20 代でレーシックやICLを受ける。 50 代で老眼がはじまる頃には遠近療法の多焦点レンズを入れる。たとえ近視になっても、このような対策を組み合わせれば、生涯にわたって裸眼で過ごすことも可能になる。 人間が受け取る全情報の 80% 以上は、視覚からだといわれている。

 

レーシックもICLも、日常生活における眼についてのストレスから解放してくれる。よく見えることで、行動も精神面にもよい影響を及ぼし、仕事のパフォーマンスも上がるはずだ。