209.CHANGE!(チェンジ!) 人とチームを強くする、ラミレス思考 アレックス・ラミレス

すでに述べたが、1回の攻撃からバントをし、簡単にアウトカウントを相手に与えてしまう行為はとにかく奇異に映る。メジャーリーグでプレーした経験のある選手にとって、これは野球ではない。メジャーリーグから来た選手に、それが正しい攻め方だといくら説明しても、理解を得るのは難しいのだ。  

 

引き続き、私はキャッチャーたちの研究をしていった。すると次第に、彼らは投手 毎 に配球を変えるようなことまではせず、どんな投手であっても同じ配球パターンを使っているのがわかってきた。結局は、その配球パターンが彼らにとって「コンフォートゾーン」であり、心地がいいからこそ、その配球パターンに固執してしまうようだっ

 

その配球パターンが何度かうまくいくと、キャッチャーはそれをあえて

のが怖くなるという心理も働くのだろ

 

この傾向に気がついてからは、今度は私のほうがバッテリーの心理を読めるようになった。試合で初顔合わせのピッチャーと対戦しても、キャッチャーのパターンをつかんでいる限り、ピッチャーがどんな球を投げてくるのか予想がつきやすくなったの

 

古田さんのアドバイスが発端となって、徹底したキャッチャー分析をした結果、相手がどんなピッチャーでもヒットが打てた。この気づきは自分に大きな成果をもたらしたので

 

同じヒットであっても、打たれた原因がピッチャーの失投にあるのか、それともキャッチャーの配球ミスなのか、もしくは打者が完璧なヒッティングをしたのか、経験の浅いピッチャーはこれらの違いがよくわかってい

 

たりする。しかし、この違いがわかってくると野球の質は大きく変わってくる。  私はこの頃から相手選手の研究や分析に何とも言えない面白さを感じはじめ、それにはまっていくようになるの

 

強さを前面に出して、常に打者を威嚇する姿勢を見せなくては、いつになっても成績は上がらない。逆に弱さを見せてしまえば、相手の気迫に押されて、打ち負かされてしまうだろう。恐怖を感じれば、その恐怖に怯え、その隙を打者は狙ってくる。こうして投手は自滅の道を進んでいくのだ。  だから私は、マウンドに立つときには自分の強さだけを相手に見せつけるようにと、繰り返し話して

 

現役時代から私が考えているのは、野球というのは7割がメンタル、残りの3割がフィジカルということだ。長い目で見ると、精神面が強い選手のほうが体力面に勝る選手よりもいい成績を残している。私はそういうケースをこれまで何度も見てきた。メンタルが強い選手は長丁場のシーズンでも調子を崩さずに安定した成績を残せるの

 

抑え投手についても述べておきたい。  彼らに求められる資質は、何と言っても自制心だ。抑え投手は常に重要

 

一度彼らのコンフォートゾーンを見極めたら、何があっても監督はその場面に限定して登板させ続けなくてはなら

 

負けている場面でも、2~3イニング投げられる左腕が欲しい。こうなると、少なくとも3人の左腕がどうしても必要となる。左腕を苦手とする打者は多いので、彼らの存在は貴重なの

 

一方、メジャーリーグでは、センターラインを重視する戦略はあまり意味を持たない。  メジャーではパワーヒッターが多く、どの選手も引っ張る傾向がある。このためセンターラインよりも一、三塁、両翼のポジションがより重要になる。そのため、二遊間は日本ほどに注目されないの

 

「もっとうまくなりたい」「いい成績を残したい」という欲望が前に進むための原動力になっていたのだ。  私は野球を愛している。そしてそれをいつまでも楽しみたい。  野球は間違いなく私の「desire」なの

 

 やっぱ継続的に結果を出してる人って、共通点ある。思考して分析して改善していく力がある。

ベイスターズは良いリーダーがいて先が明るそう。